2010年度会社説明会
2009年1月22日(木)東劇にて、会社説明会を行いました。当社の仕事内容や、社員それぞれが感じる働くことの楽しさ、厳しさ、そして当社の雰囲気をお伝えしたく、映画・演劇・事業ビジネスの最前線で働く若手社員による、パネルディスカッション形式で行いました。その模様を簡単にご紹介いたします。
■パネリスト紹介
関根 康(人事部長)
秋田 周平(映像ライツ部国内ライセンス室)/入社2年目
西田 恵(新橋演舞場 監事室)/入社4年目
武藤 寛征(事業部出版商品室)/入社2年目
パネルディスカッション
どうして松竹に入社したのですか?
武藤映画を作りたくて、映画会社を中心に就職活動をしていました。映像ビジネスの川上から川下まで一貫したプロデュースができる会社は数少ない中で、松竹は一貫して作品に携わることができる、ということで志望していました。また、自分が創りたい作品を、松竹の作風、雰囲気の中でどうしても作りたいと思ったのが、入社の一番の決め手です。
西田私は、演劇が好きで、松竹では演劇に携わる仕事ができるので志望していました。また、雰囲気が自由そうなところにも惹かれ、入社しました。
秋田大学で映画制作について勉強をしていたこともあり、映画制作ができる会社を志望していました。松竹は、映像ビジネス全体をやっているという点も大きいですし、ちょうど就職活動時に松竹製作・配給の「たそがれ清兵衛」という映画を観て、こんな作品をつくる会社に入りたいと思いました。
事業部出版商品室の仕事を教えてください。
武藤出版商品室は、映画館で販売する映画プログラム、キャラクター商品の企画・制作、販売などを行っている部署です。
その中で、私は映画のキャラクター商品の企画・制作を担当しています。
最近では、「ダークナイト」「トミカヒーロー レスキューフォース」などの劇場商品を担当しました。
商品の企画は、映画の製作から公開までのどの段階から始めるのですか?
武藤映画の完成前から動くことがほとんどです。映画のラインナップの発表前から企画し、事業部として、扱う作品が決定したところから、本格的に動き始めます。
商品を企画する上で、大変な部分はどこですか?
武藤映画が完成する前から、企画しなくてはならない点が一番大変です。
映像がない中で、脚本を読んで、イメージを膨らませていかなければならないこともあるので、なにを商品化するのかを考えるのはとても難しいです。
また、特に洋画などは、限られた情報の中でやらなければならないことが多いので、まずは情報収集をしていくことも大変ですね。
新橋演舞場の監事室の仕事を教えてください。
西田舞台初日から千秋楽まで、劇場の一番後ろにある監事室という部屋から舞台を観ながら、舞台に問題がないか(大道具・照明に問題がないか、役者が怪我をしないかなど)をチェックするのが主な仕事です。そして、公演終了後は、4日間ほどで次の公演の準備を行い、また初日の幕が開くというのが、大きな流れです。
映像ライツ部国内ライセンス室の仕事を教えてください。
秋田映像ライツ部は、公開終了後の2次利用のビジネスを行う部署です。国内ライセンス室は、テレビ局への放映権販売や、ブロードバンド配信等の国内での権利販売に関することを行っています。
その中で、私が担当しているのは、松竹が権利を保有する作品に関する出版商品化や、テレビで部分的に使用される映像の対応窓口です。映像の右下に“©松竹株式会社”と入っているのは、私たちが関わっているものなんです。
最近は、「男はつらいよ」40周年プロジェクトに関するイベントや、商品の企画などのトータルプロデュースにも携わりました。
秋田さんは、以前映画営業の仕事をしていたんですよね?映画営業の仕事とは?
秋田最初に配属されたのは、「母べえ」動員対策本部でした。この仕事は通常の営業業務とは違い、少し特殊なプロジェクトでした。 昨年1月に公開された山田洋次監督「母べえ」は、公開までの間、宣伝に加え、動員に力をいれようという方針でした。前売鑑賞券の販促等を主に団体動員を図るのが主な仕事で、入社1年目から全国各地を回り、営業活動を行いました。
通常の映画営業の仕事とはどのような仕事ですか?
秋田通常の映画営業は、劇場に対してブッキングを行う仕事です。つまりは、松竹の配給映画を上映する為の営業をし、映画料の交渉を行います。交渉相手は映画館ということになりますね。
この瞬間があるからやっていける、という仕事のやりがいを感じたのはどんな時ですか?
秋田「母べえ」は、200万人近くの人に観ていただきました。初日に、列をつくって待っているお客様を見た時は嬉しかったですね。
西田昨年の「滝沢演舞城」でのこと。通常の演目では、公演の準備は4日間ほどですが、この演目は特別で、1週間ほどかけて行いました。毎日深夜までの作業が続き大変でしたが、初日を迎え、無事幕が開いて、「当たり前のように」お客様が舞台を観ていることが嬉しかったです。
武藤私は商品を作っていますので、まずは自分の企画した商品が売れることは嬉しいです。
最近担当した「トミカヒーロー レスキューフォース」では、子供向けの番組のため、知識が少なく、様々な子供番組を見て研究した上で、商品を制作しました。
そして、実際に劇場で子供が喜んで買っていく姿を見た時は、とても嬉しかったです。
仕事をする上での心がけ、大切にしていることは何ですか?
武藤情報収集をすることです。担当になった作品を愛して、誰よりもその作品について知っていようと心がけています。
西田関わる人とのコミュニケーションを大切にしています。裏方さんなどとは、常に顔を見て接するようにしています。
秋田映画業界には古くからの慣習のようなものが存在します。なぜその慣習があるのかという点に常に目をつけて、変えていくべきかを考え、できるところから変えていくという姿勢を心がけています。
「もっとこうしたらいいのに」という意見は、若手のうちから言えるのですか?
秋田会社は自由な風土なので、意見を言うことができます。やっていないだけだったりもしますので、どんどん意見を出して提案していくことは出来ると思います。
松竹の課題、もっと変えていかなきゃいけないと思うことを教えてください。
武藤事業が多岐に亘るので、社内には活用できる素材がたくさんあります。ですが、まだその事業単体でしか動けていないことが課題だと思います。 何が面白いかは誰でも分かるけれど、何かと何かを組み合わせて新しいものをつくっていくことが、エンタテインメントとして必要だし、それができるともっと面白くなると思います。そして、そういうことをやっていかなければいけないと思います。
西田現在の部署の前は、映像商品部というところにいたのですが、映像と演劇の両方の部門を経験して、それぞれの関わりが少ないと感じました。もっと両部門が関わり合えば、互いに次のビジネスへのチャンスが生まれてくるのではないかと思います。
秋田松竹は、60年代までは小津安二郎作品をはじめ、映画業界のリーディングカンパニーでした。現在主流となった製作委員会方式での製作において、ビジネススキームとしていかにやっていくかがこれからの課題だと思います。
関根松竹では、映画の立ち上げから作品の生涯を終えるまでをずっと扱っていきます。今年8月に公開される「HACHI約束の犬」という映画は、松竹映画「ハチ公物語」をハリウッドでリメイクしたいとリメイク化権が買い取られました。このように映画ビジネスはずっと続いていきます。常に外の人と関わりながらやっていかなければなりませんので、どんどん新しいやり方へも挑戦し、やり方を変えていかなければならないのです。
それでは反対に、松竹の強みを教えてください。
関根一社の中で製作から2次利用まで全てをやっていますので、一貫した作品プロデュースをしていくことができることです。
秋田松竹の作品は「大船調」と呼ばれる昔ながらの作風があり、現在も良質な作品をつくる姿勢があることが強みです。米国アカデミー賞外国語映画部門ノミネート作品の「おくりびと」などもその表れですし、様々な映画賞のノミネート作品等を見ると、評価の高い作品が多いことが分かっていただけると思います。
西田強みはいくつかあると思います。まずは、歌舞伎を上演できる会社だということです。そして社員同士の関係が密だということも一つの強み。そして、何よりも松竹作品を好きでいて下さるお客様がいることです。
武藤多岐に亘る事業でのコンテンツの豊富さは強みでもあり、先ほどもお話しした課題でもあると思います。
「シネマ歌舞伎」などは、映画と歌舞伎の融合ですが、まだ2つのコンテンツを併せたものです。これからは、3つ、4つともっと融合させていかなければならないと思います。
最後に、皆さんの夢・目標を教えてください。
武藤当社には、“松竹らしさ”というものが残っています。松竹だから観てみたい、松竹は良い作品を作るよね、と言われるような作品を作り、その“松竹らしさ”をビジネスにしていきたいです。
西田日本ではブロードウェイミュージカルをはじめとして、海外の公演が多く上演されていますが、日本の一般演劇が世界で上演されることはなかなかありません。松竹は歌舞伎の海外公演のノウハウがありますので、それを使って松竹の一般演劇を世界にもっていきたいです。
秋田就職活動の面接でも言ったことですが、松竹を日本のピクサーのような存在にしたいです。ピクサー作品は全作品安心できる面白い作品を提供していて、松竹もいつも面白い作品を提供していると言われるようになりたいです。
質疑応答
※参加者に事前にいただいたアンケートで、特に多かった質問
採用で掲げる求める人物像もありますが、皆さん自身がこういう人に入ってきて欲しい、こういう人と一緒に働きたいというのを教えてください。
秋田問題点を指摘することをできる人は多いと思いますが、それを実際に行動できる人に入ってきてほしいです。
西田元気な人に入ってきてほしいです。劇場は役者・裏方スタッフ・お客さま、全員が生身の人間ですので、コミュニケーションができる方と働きたいです。
武藤面白い人が良いです。松竹では、働いていて楽しく仕事ができることが大事なので、面白い発想をもっていたり、それをビジネスとして発展させることを考えられる人が良いです。色んな経験をつんだ、面白い人と仕事がしたいです。
関根映画について詳しいということではなくて、人間が好きということが大事だと思います。松竹は、様々なバリエーションのある作品を提供していますが、得意とするジャンルは人間ドラマです。映画も演劇の仕事も、人のドラマを語らなければならない仕事。聞いた人が面白いと感じるように、どういう物語にして語るかを考えられる人が良いです。そういう意味で、人間が好きな人ということですね。
女性は働きやすい職場ですか?
関根働きやすいと思います。子育てをしながら働くことへの理解が、社内にはきちんとあります。昨年、「まつのこたけのこ」という育児休業復帰支援プログラムを制定するなど、女性の働きやすい環境を整えています。ただし、周囲の理解が必要となりますので、現実には大変なことも多いとは思いますが、職場としては働きやすいと思います。
※当日参加していただいた学生のみなさんからの質問
【西田さんへの質問】
松竹の演劇を海外にもっていくのが夢とのことでしたが、今後松竹は海外への展開を大切にしていくのですか?
西田海外への展開も大切にしていますが、伝統を守ったものもやっていかなければなりませんので、両方でやっていく会社だと思います。
【秋田さんへの質問】
仕事での心がけでおっしゃっていた古い慣習とは、具体的にどのようなもので、秋田さん自身はどのように交渉していっているのですか?
秋田業界のしくみに関わることなので、今ここで言えないようなことがほとんどですが、簡単な例で言えば、部署の担当以外のことに関わりづらいことでしょうか。「男はつらいよ」40周年プロジェクトでは、某出版社さんと共同で寅さんの名言集を発行したのですが、このような試みも今まではやっていなかったものでした。若い方向けということで、リリー・フランキーさんにコメントもらったりなど、新しい方向性を実現させました。積極的に企画を立てて、提案していくことが必要となっています。
【秋田さんへの質問】
近年、他の娯楽の台頭など、若者の映画離れが進んでいます。映画館の利用者減少に対する映画館の施策や、新しい取り組みなどはありますか?
秋田最近は、自宅でも気軽に映画を見ることができますので、映画館にわざわざ足を運ばない人も多いのが現状です。施策としては、DVD、ブルーレイ・ディスクに注力することや、鑑賞料を下げる等の可能性やシネコンの開発があると思いますが、検討中という段階です。
関根映画館に行って映画を観ない習慣は、時代の流れもありどうしようもないこともあります。しかし、外で食事をしたり、レジャーをしたりというのは人間にとって必要なこと。その中で、映画館でどういう体験ができるのか、どういう空間を提供するのかというのが大きな課題だと思います。
映画館のすごく新しいスタイルはまだ見つかっていませんので、現在は座席をゴージャスにしたり、サービスに付加価値をつけたりという施策を行っています。
今後、デジタル化が進むと、また新たな発想が可能になるのではないかと思います。
就職活動中の学生さんへ応援メッセージを!
武藤どうしてその会社なのか、そこで何をしたいのかを考えてみてください。また、学生時代しかできないことは沢山あります。今しかできないことを楽しんでください。
西田就活は、今しかできないことだと思って、楽しんでください。そして、その会社と自分の自然体の部分がどう合うかを見ると良いと思います。無理をすると働く上で大変だと思いますので、自分と合うところを見つけられるよう頑張ってください。
秋田この会社に入ったら、これを是非やりたいというモチベーションを大切にしてください。入ってからも仕事をする上で、そのモチベーションは活きてくるので、頑張ってください。
関根会社に入ると思いがけない出来事や、辛いこともありますが、こういう環境ならそれを解決できるかなということを考え、自分とマッチングする企業を見つけてください。
