社長インタビュー
松竹株式会社 代表取締役社長 迫本淳一
1978年3月、慶應義塾大学法学部法律学科卒業。弁護士として活動した後、
98年4月に松竹顧問に就任。同年5月、代表取締役副社長に就任。
04年5月より代表取締役社長を務める。
松竹の強み、他社との違いとは?
当社は映像と演劇を生業としている会社であり、もともとは歌舞伎興行から始まった会社です。いまや歌舞伎は、松竹だけが手がけている事業です。
また、映画は製作から配給、宣伝、興行、2次利用まで一貫した機能を持っており、この様な会社自体が非常に少ないので、これらの点が当社の特徴だと思います。
そして我々の仕事の、他業種と比べての特徴は、「お客様に感動を与えることができる仕事」である点でしょう。「人生の気づき」にかかわれる仕事は、他の会社ではなかなか出来ないことであって、我々が仕事をしている上での最大の喜びであり、素晴らしい仕事だと思っています。
会社のビジョンは?
マーケットは日々変化しています。その中で、どう松竹のアイデンティティを発揮していけるかがポイントで、そこに難しさもあります。
松竹は、明治28年という、娯楽といえば芝居が中心であった時代に会社が立ち上がりました。その後、映画が登場して人気を博し、今ではTVやその他さまざまなメディアが出て来ています。このように時代と共に娯楽も多様化し、映画・演劇を全く観ないでも自分の趣味だけで生活が完結している人も多いのが今のマーケットです。そうした現在のマーケットを考えた場合、まずは映画・演劇を愛して下さるファンの期待にきちんと応えられる作品を提供すること、そしてご覧頂く方を一人でも多くするべく努力することが、事業として求められていると思います。
どのような人材を求めていますか
変革するマーケットの中で、松竹の伝統、DNAを具現化してくれる人材、それに向けて皆と一緒になって力を発揮してくれる人材を、今求めています。
そして、松竹で働くにあたっては、映画・演劇が好きで、これを多くの人に伝えたい、という想いは持っていてほしいですが、もともと映画・演劇にそれほど詳しくなくても、最終的に「好き」になってもらえればそれでいいと思いますね。逆に言えば、最後は「好き」じゃなきゃ、やってられない仕事、という側面もありますから。一方で、それだけではなく、多様な人材が必要です。例えば、「何か面白いことをやりたい人、楽しいことをするビジネスをしてみたい人、人を驚かせる事にアクティブな人」も採用できる会社になりたいですね。又、良質な映画・演劇を作り、周囲にそれを広げていくには、強い交渉力、パートナーや社内スタッフとの人間関係構築力、時代を読むセンス、ずばぬけた行動力も必要です。これがすべて一人の人間に兼ね備えられているなら完璧で、一番良いのですが、それは現実的ではありませんから、多様な人材が必要となる訳です。
どうすれば、仕事をしていく上で求められる能力が身につくと思いますか?
「志(こころざし)」と「意欲」をもつことだと思います。
逆に言えば、これが無い人に、こちらから植え付けるのは難しい。「志」があれば、入社後の指導や研修、訓練のやり方次第で、色々なことを教えられます。
もう一つ言うとすれば、「初心を忘れるな」という事です。失敗や泥臭いこと、恥ずかしい事を恐れずにやる姿勢、ということでしょうか。数々の成功者は、皆こんなことをやっています。初心を忘れず、継続的に仕事に向き合えるのは、それ自体がとてもスゴイ能力です。勉強ができる、体力がある、など能力は様々ありますが、根本は意欲があるかどうかに尽きると思います。意欲の無い人は、辛いことがあるとすぐめげてしまう。「まぁいいや」となってしまう。そう思わないって、すごいことだと思います。
求める人物像の中で、特に期待するところを一つ挙げるとしたら?
「マーケット志向力」ではないでしょうか。お客様に満足していただくことは、ビジネスの大前提だからです。製作のプロデューサー職に限らず、すべての部門の人が持つべきことです。
社会から大いに受け入れられ、支持されている、勢いのある会社は、普段から自分たちがマーケット志向であるかを問うています。我々松竹も、この点は特に重視してきました。
学生の皆さんへ伝えたいメッセージは?
人との関わりを持て!
人生で一番悲しいことは、「無気力」と「孤独」だと思います。人間社会で生きていく以上は、意欲を持って積極的に人と関わっていくことが必要になります。苦しみもあるが、そこにこそ喜びがあると思います。
人間、辛くなったときが、勝負!
辛くなったときに、いかに成功のイメージを持てるかどうかが重要。それが持てれば実現します。うまくいっているときは自分を戒め、うまくいってないときは成功イメージを持つことです。
意欲を持って、失敗を恐れず、挑め!!
