東日本大震災に際して

 2011年3月11日に発生した東日本大震災によって、お亡くなりになられた方々のご冥福をお祈りいたしますと共に、被災者のみなさまに心よりお見舞い申し上げます。

 この巨大地震により、日本は計り知れないほどの被害を蒙りました。今なお多くの方々が過酷な避難所生活を強いられており、正に日本は国難ともいうべき、危機に直面しています。
 このような事態に際して、多くの企業がその業態や企業特性を活かす形で続々と社会協力に取り組み始めておりますが、我々松竹グループも被災地の方々に向けて、そして日本の社会に向けて、一体何ができるのか自問して参りました。

 松竹は1895年(明治28年)の創業以来、長年にわたり、演劇と映画を中心とした健全な娯楽の提供に努めて参りましたが、この間、日本は、関東大震災と太平洋戦争という2度の国家的危機に直面いたしました。大正12年の関東大震災において、松竹は建替え途上であった歌舞伎座が罹災しましたが、翌年には直ちに再建に着手し、同14年正月に歌舞伎公演を再開して、震災復興のシンボルとなりました。また、昭和20年10月、終戦直後の荒廃の中で松竹が公開した映画「そよかぜ」は、並木路子の歌う主題歌「リンゴの唄」とともに、戦後の打ちひしがれた多くの人々にとっての希望の光となりました。

 私たち松竹グループがこの国難に際してできること、それはやはり、良質な演劇や映画を提供することによって、傷つき、疲弊した人々の心を慰め、困難に立ち向かっていくための勇気や元気を取り戻していただくよう努めることだと考えます。 それは 「困難な立場の人々への応援歌であれ」 という松竹の演劇、映画の伝統でもあります。今後とも私たちは、劇場の耐震性や安全性に最大限の注意を払い、お客様と従業員の安全を第一に、そして節電という社会的要請にも精一杯協力し、なお、グループの社内外へ向けた義援金活動にも取り組みながら、演劇、映画を中心とするコンテンツを皆さまにご提供して参る所存です。

松竹株式会社