演目紹介

METが制作する新作オペラや新演出に待望の再演、全世界が注目する10演目をご紹介します。

2011 - 2012

※全作品日本語字幕付き

  • 1 アンナ・ボレーナ
  • 2 ドン・ジョヴァンニ
  • 3 ジークフリート
  • 4 サティアグラハ
  • 5 ロデリンダ
  • 6 ファウスト
  • 7 エンチャンテッド・アイランド魔法の島
  • 8 ルモールのルチア
  • 9 エルナーニ
  • 10 マノン
  • 11 椿姫
  • ※確定時間とタイムスケジュールは各演目の公開直前に最新情報に掲載します。
  • ※キャストおよび作品、スケジュールは余儀なく変更されることがございます。

text by 加藤浩子(音楽評論家)

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1 ドニゼッティ《アンナ・ボレーナ》 Anna Bolena - Donizetti MET初演 新演出

悲劇の王妃のドラマティックな物語が、A.ネトレプコでMET初演。

指揮:マルコ・アルミリアート 演出:デイヴィッド・マクヴィカー

出演:アンナ・ネトレプコ、エカテリーナ・グバノヴァ、スティーヴン・コステロ、イルダール・アブドラザコフ

上映期間
:2011年11月5日(土)~11月11日(金)
予定時間
:3時間52分[ MET上演日 2011年10月15日 ]

16世紀のイギリス。国王エンリーコは、妃アンナの侍女ジョヴァンナを愛人にし、アンナを厄介払いしたがっていた。それを知らないアンナは、追放から許されて戻ったかつての恋人ペルシに迫られ、それを口実に王に幽閉されてしまう。ジョヴァンナは罪の意識からアンナに王の愛人であることを明かし、王と離婚すれば命を助けられるとほのめかすが、アンナは拒否する。新しい国王夫妻の誕生が告げられた時、彼女はもはや正気を失っていた・・・。
イギリスはチューダー王朝の悲劇の王妃、アン・ブーリン。『1000日のアン』『ブーリン家の姉妹』など映画でもおなじみの歴史悲劇は、実はドニゼッティによって180年前に作曲されていた!あのマリア・カラスが復活させたドニゼッティの名作に挑むのは、今をときめくスター・ソプラノ、A.ネトレプコ。MET初演となるこの女王オペラをどう演じるか、興味は尽きない。D.マクヴィカーの華麗な演出、J.ティラマーニのゴージャスな衣装も必見!

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2 モーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》 Don Giovanni - Mozart 新演出

天下のプレイボーイの没落を鮮やかに描くモーツァルトの大傑作!

指揮:ファビオ・ルイージ 演出:マイケル・グランデージ

出演:マリウシュ・クヴィエチェン、マリーナ・レベッカ、ラモン・ヴァルガス、バルバラ・フリットリ、ジョシュア・ブルーム、ルカ・ピサローニ

上映期間
:2011年11月19日(土)~11月25日(金)
予定時間
:3時間37分[ MET上演日 2011年10月29日 ]

18世紀、スペインのセヴィリャ。青年貴族のドン・ジョヴァンニは、2065人!をものにした史上最強のプレイボーイ。今宵も騎士長の娘ドンナ・アンナの寝室へ忍び込むが、アンナに騒がれ、父の騎士長と争う内に殺してしまう。豪胆な彼の次の獲物は、婚約者のいる村娘のツェルリーナ。一方ドン・ジョヴァンニに捨てられたドンナ・エルヴィーラは彼を諦めきれずに追いかけるが、天罰の下る時が近づいていた・・・。 
オペラ史上最高のアンチ・ヒーローにして疾走するフェロモン、ドン・ジョヴァンニ。あまたの女性を翻弄してきた彼が「愛」と「死」に弄ばれて破滅する、モーツァルト随一の劇的オペラが、M.グランデージの卓越した演出でよみがえる。天下のプレイボーイを演じるのは、METの若きスター・バリトン、M.クヴィエチェン。イタリアの名花B.フリットリ、パワフルな歌姫M.レベッカらMETならではのより抜きのスターたちが、光と影のドラマを彩る。

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3 ワーグナー〈ニーベルングの指環 第2夜〉《ジークフリート》 Siegfried - Wagner 新演出

全世界注目の〈指環〉第3弾。英雄ジークフリートの冒険と恋を描く感動作!

指揮:ファビオ・ルイージ 演出:ロベール・ルパージュ

出演:ジェイ・ハンター・モリス、デボラ・ヴォイト、ブリン・ターフェル、パトリシア・バードン
※ギャリー・レイマンは病気のため降板し、ジェイ・ハンター・モリスが出演します。

上映期間
:2011年11月26日(土)~12月2日(金)
〈109シネマズMM横浜は1/21(土)~1/27(金)〉
〈109シネマズHAT神戸、109シネマズ広島は2/25(土)~3/2(金)〉
予定時間
:5時間11分[ MET上演日 2011年11月5日 ]

ジークムントとジークリンデの遺児ジークフリートは、世界を支配できる「指環」に呪いをかけたアルベリヒの弟、ミーメに育てられている。ミーメは彼に、大蛇に姿を変えた巨人ファーフナーが持っている指環を奪わせようとたくらんでいるのだ。ジークフリートは名剣ノートゥングを鍛え、大蛇を倒して指環を奪回し、ミーメも手にかける。「恐れるものがない」英雄ジークフリートが向かったのは、かつて自分の両親を救ったブリュンヒルデの眠る岩山だった・・・。
ワーグナー畢生の大作〈ニーベルングの指環〉第3弾は、英雄ジークフリートの成長物語。メルヘン風の道具立てが目を引く前半と、壮大に「愛」を歌い上げる後半と見所、聴き所満載だ。R.ルパージュ演出により、オペラに初めて導入される3D映像技術も見逃せない。運命の女性、ブリュンヒルデを目覚めさせて恋に落ちるラストは、〈指環〉唯一のハッピーエンド。ワーグナーの音楽が紡ぎ出すカタルシスに、思い切り浸りたい。

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4 グラス《サティアグラハ》 Satyagraha - Glass

ガンジーの波乱の生涯を描く現代オペラの名作、待望の再演。

指揮:ダンテ・アンゾリーニ

演出:フェリム・マクダーモット&ジュリアン・クローチ

出演:リチャード・クロフト、ラシェル・ダーキン、キム・ジョーセフソン、アルフレッド・ウォーカー

上映期間
:2011年12月10日(土)~12月16日(金)
予定時間
:3時間52分[ MET上演日 2011年11月19日 ]

19世紀末から20世紀初頭の南アフリカ。インドで大臣の息子として生まれたガンジーは、弁護士として就職した南アフリカで激しい人種差別に出会い、抵抗運動にめざめる。彼が打ち出した方針は、「非暴力、不服従」を意味する「サティアグラハ」。南アフリカの現状を母国インドに伝え、在住インド人を差別する法律に反対するガンジーらの行動は弾圧もされるが、共感の輪も広がって行くのだった。
「魂への遠い旅」—本作は、そんな想いを味わわせてくれるオペラだ。現代を代表する作曲家であり、『めぐりあう時間たち』など映画音楽でも絶大な人気を誇るフィリップ・グラスがガンジーの思想に惹かれて創り上げた20世紀の名作オペラが、好評に応えて再演を迎える。波乱に満ちたガンジーの前半生の物語を演出するのは、光の輪のように美しいグラスの音楽。名テノール、R.クロフトが、当たり役のガンジーに再び挑戦する。日本では上演されたことがない、極めて貴重な作品。

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5 ヘンデル《ロデリンダ》 Rodelinda - Handel

欧米で熱い視線を浴びる、ヘンデル・オペラの最高傑作をR.フレミングが歌う。

指揮:ハリー・ビケット 演出:スティーヴン・ワズワース

出演:ルネ・フレミング、ジョセフ・カイザー、ステファニー・ブライズ、アンドレアス・ショル

上映期間
:2012年1月7日(土)~1月13日(金)
予定時間
:4時間1分[ MET上演日 2011年12月3日 ]

7世紀の北イタリア、ランゴバルト王国。ミラノ王ベルタリードの妃ロデリンダは、夫が戦に敗れて亡くなったと聞いて悲しんでいる。新王グリモアルドはロデリンダとの結婚を望むが、彼女は受け入れない。だが死んだはずのベルタリードがロデリンダの前に現れ、再会を喜んだのもつかの間、グリモアルドに見つかってしまい死刑を宣告される。引き離される間際に、今生の別れと思った二人は愛を誓うが・・・。
今、欧米でいちばん「旬」なオペラ作曲家、それがヘンデルだ。古楽ブームに乗ってバロック・オペラの得意な演奏家が増え、ヘンデルの華麗な魅力が再発見されている。中世の北イタリアを舞台に、愛と欲望がせめぎあう《ロデリンダ》は、ヘンデルの最高傑作のひとつ。METの女王R.フレミングの希望により、2004年にS.ワズワースの演出でMET初演された。そのプロダクションが、待望の再演となる。世界最高のカウンターテナー、A.ショルにも注目したい。歴史絵巻を飾るバロック風の衣装も見もの!

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6 グノー《ファウスト》 Faust - Gounod 新演出

若さを手に入れたファウスト博士とマルグリットの悲恋。文学オペラの金字塔。

指揮:ヤニック・ネゼ=セガン 演出:デス・マッカナフ

出演:ヨナス・カウフマン、マリーナ・ポプラフスカヤ、ルネ・パーペ

上映期間
:2012年1月14日(土)~1月20日(金)
予定時間
:3時間53分[ MET上演日 2011年12月10日 ]

16世紀のドイツ。ファウスト博士は、学問一筋の人生に嫌気がさして毒をあおろうとするが、自分に魂を売れば若さを取り戻せると囁く悪魔メフィストフェレスの誘惑に負け、悪魔と契約する。メフィストフェレスに導かれるままに、ファウストはマルグリットと恋に落ち、妊娠させてしまう。怒ったマルグリットの兄ヴァレンティンはファウストに決闘を挑むが、逆に命を落とすことに。罪の意識におびえるマルグリットをファウストは捨てるが、「地獄」はそこから始まるのだった・・・。
文豪ゲーテの大作を、フランスの人気オペラ作曲家グノーが脚色した、ロマンティックな文学オペラ。悪魔に魂を売り、若さを手に入れたファウスト博士と純情なマルグリットの恋を、地獄の使者メフィストフェレスが操る。舞台を20世紀初頭に移したD.マッカナフのスリリングな演出でタイトルロールを歌うのは、人気テノールのJ.カウフマン。美声と巧みな演技力で聴衆を魅了するR.パーペのメフィストフェレスも必聴だ。

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7 ヘンデル・ヴィヴァルディ・ラモー他《エンチャンテッド・アイランド 魔法の島》 The Enchanted Island - Handel, Vivaldi, Rameau, and others 新作 世界初演

シェイクスピアに基づいた物語をバロックの名旋律が彩る!魔法の島の不思議な世界。

指揮:ウィリアム・クリスティー 演出:フェリム・マクダーモット

出演:ダニエル・ドゥ・ニース、デイヴィッド・ダニエルズ、ジョイス・ディドナート、プラシド・ドミンゴ

上映期間
:2012年2月11日(土)~2月17日(金)
予定時間
:3時間47分[ MET上演日 2012年1月21日 ]

絶海の孤島。ミラノ大公に追放された魔法使いプロスペローは、娘のミランダを王子フェルディナンドと結婚させようと、手下の妖精アリエルに王子の乗った船を難破させるよう命じる。しかしアリエルは誤って、2組の恋人たちを乗せた別の船を難破させてしまう。恋人たちとミランダ、そしてプロスペローの奴隷のカリバンが、魔法にかけられて間違った相手と恋に落ち、大騒ぎに。この騒動を見かねた海神ネプチューンの秘策とは・・・。
全世界が待望するMETの新作オペラは、バロックの名曲を抜粋し編曲した「パスティーシュ」。シェイクスピアの『真夏の夜の夢』の2組の恋人たちが『テンペスト』の超自然的な島に難破する幻想的な物語を、ヘンデルやラモー、ヴィヴァルディ他の流麗なメロディが彩る。バロック・オペラに生命を吹き込むW.クリスティの指揮下に、J.ディドナート、D.ドゥ・ニース、P.ドミンゴらとびきりのスターたちが集う。

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8 ワーグナー〈ニーベルングの指環 第3夜〉《神々の黄昏》 Gotterdammerung - Wagner 新演出

オペラ史上空前の大作、〈指環〉をめぐる神話が遂に感動の結末を迎える!

指揮:ファビオ・ルイージ 演出:ロベール・ルパージュ

出演:デボラ・ヴォイト、ジェイ・ハンター・モリス、エリック・オーウェンズ、ヴァルトラウト・マイヤー
※ギャリー・レイマンは病気のため降板し、ジェイ・ハンター・モリスが出演します。

上映期間
:2012年3月3日(土)~3月9日(金)
予定時間
:5時間28分[ MET上演日 2012年2月11日 ]

「指環」を恋人のブリュンヒルデに預け、ジークフリートは人間界へと冒険に出て行く。たどりついたのは、ライン河のほとりに建つグンター家の屋敷。アルベリヒの息子ハーゲンは、ブリュンヒルデが持つ指環を手に入れようと、ジークフリートに忘れ薬を飲ませて妹のグートルーネに心を移させ、ブリュンヒルデから指環を奪わせる。怒りにかられたブリュンヒルデは、不死身のジークフリートの急所をハーゲンに教えてしまうのだった・・・。
J.レヴァイン指揮による超大作〈指環〉もいよいよ終結へ。神々の世界から人間界へと舞台を移し、ギービヒ家を率いるハーゲンと、無垢の英雄、ジークフリートの死闘が始まる。〈指環〉初の合唱や、「ジークフリートの葬送行進曲」など、オペラティックな聴きどころも満載だ。長大な神話を締めくくるのは、ワーグナーが終生こだわった「愛による救済」。ワーグナーの最高傑作を、映像の魔術師R.ルパージュがどう魅せるか、最後まで目が離せない!

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9 ヴェルディ《エルナーニ》 Ernani - Verdi

ユゴーとヴェルディの劇的な出会い!「ロマン派」の扉を開いた情熱の傑作!

指揮:マルコ・アルミリアート 演出:ピエール・ルイジ・サマリターニ

出演:マルチェッロ・ジョルダーニ、アンジェラ・ミード、ディミトリ・ホヴォロストフスキー、フェルッチオ・フルラネット

上映期間
:2012年3月17日(土)~3月23日(金)
予定時間
:3時間21分[ MET上演日 2012年2月25日 ]

16世紀はじめのスペイン。貴族の出身だが、国王ドン・カルロとの戦に敗れて山賊の首領となっているエルナーニは、ドンナ・エルヴィーラと愛し合っている。しかし彼女はスペイン大公シルヴァの姪で許嫁であり、さらには国王ドン・カルロも彼女を想っていた。だが神聖ローマ皇帝となったドン・カルロは、父の仇である自分を暗殺しようとしたエルナーニを許し、エルヴィーラとの結婚を認める。傷ついたシルヴァは残酷な復讐を企て・・・。
「情熱」は、ヴェルディの代名詞だ。とくに初期のヴェルディ・オペラには、炎のような情熱が渦巻いている。激しい感情表現でセンセーションを巻き起こしたヴィクトル・ユゴーの戯曲に基づいた、若きヴェルディの醍醐味が味わえる傑作オペラ。オーディションから現れた新星A.ミードに、M.ジョルダーニ、D.ホヴォロストフスキー、F.フルラネットら現代最高のヴェルディ歌手たちが、一人の女と三人の男が繰り広げる愛と復讐のドラマを歌い上げる。

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10 マスネ《マノン》 Manon - Massenet 新演出

小悪魔マノンをめぐる官能的な悲劇。この役はA.ネトレプコをおいて他にない!

指揮:ファビオ・ルイージ 演出:ロラン・ペリー

出演:アンナ・ネトレプコ、ピョートル・ベチャワ、パウロ・ジョット

上映期間
:2012年5月5日(土)~5月11日(金)
予定時間
:3時間54分[ MET上演日 2012年4月7日 ]

18世紀のフランス。美しい少女マノンは、享楽的な性格を危ぶまれて修道院に入ることになるが、途中、騎士デ・グリューと出逢い、駆け落ちをする。だがデ・グリューとの貧乏暮らしは、贅沢好きのマノンには耐えがたかった。やがて彼女はデ・グリューから逃れ、貴族プレティニの庇護を受ける身に。デ・グリューは神学校に入り、動揺したマノンは恋人の心を取り戻そうとデ・グリューを必死になって口説くのだが、二人の破滅は迫っていた・・・。
フランスの文豪、アナトール・フランス曰く「一生涯恋をして、一週間しか貞節でいられなかった」女性、それが「文学史上初の娼婦型の女性」とされる、アヴェ・プレヴォーの小説『マノン・レスコー』のヒロインだ。無邪気な小悪魔マノンが男たちを滅ぼす官能的な恋愛小説が、マスネの甘い音楽で、傑作オペラへと生まれ変わった。ヒロインを演じるのは、この役のために生まれたようなA.ネトレプコ。全女性、必見!

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11 ヴェルディ《椿姫》 La Traviata - Verdi

オペラ史上初の「泣けるオペラ」を、不世出の歌姫デセイが熱演!

指揮:ファビオ・ルイージ 演出:ヴィリー・デッカー

出演:ナタリー・デセイ、マシュー・ポレンザーニ、ディミトリ・ホヴォロストフスキー

上映期間
:2012年5月12日(土)~5月18日(金)
予定時間
:2時間46分[ MET上演日 2012年4月14日 ]

19世紀半ばのパリ。高級娼婦のヴィオレッタは、パトロンのお金で贅沢な暮らしを楽しんでいるが、自堕落な生活がたたって結核を病んでいた。田舎出の青年アルフレードは、そんな彼女に一途な愛を捧げ、夜の世界から足を洗うよう口説く。情熱に負け、アルフレードと愛の生活に入るヴィオレッタ。だが息子が娼婦に騙されていると思いこんだアルフレードの父ジェルモンは、黙って身を引くようヴィオレッタに迫るのだった・・・。
「オペラで泣ける」をはじめて可能にした作品。《椿姫》を一言で表せばそうなる。「声」の美学が優先されていた19世紀のイタリア・オペラを、歌とドラマがひとつになった劇的オペラへと導いたヴェルディが、美しい旋律で人物の感情やドラマをくまなくとらえた名作中の名作だ。ヒロインの悲しい運命に寄り添うカタルシスを味わわせてくれるのは、現代最高の歌う女優、N.デセイ。天下の名作に、不世出の歌手。映画館に、ハンカチを。


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