一周年を迎えて

<2014年4月28日「歌舞伎座 一周年」を迎えて>

松竹株式会社 代表取締役会長
株式会社歌舞伎座 代表取締役社長
大谷信義

 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年三月二十七日に開場式を執り行い、四月二日に新開場杮葺落興行の初日を開けました新しい歌舞伎座も、お蔭様をもちまして、無事一周年を過ぎ、二年目を迎えております。

 長年皆様のご愛顧を頂きました第四期の劇場の面影を継承すると共に、舞台機構の充実、客席の改良、またバリアフリー化など、現代の技術を駆使して出来上がりましたこの第五期の歌舞伎座でございますが、皆様方のご愛顧を賜りまして、すでに百三十万名様を超えるお客様にご入場を頂いております。関係者一同、誠に有難いことと存じ、心より御礼を申し上げます。

 去る4月28日には、一周年の節目と致しまして、感謝の想いをこめて、「GINZA KABUKIZA一周年記念式典」の催しを開催させて頂きました。ご存知の方も多いと存じますが、歌舞伎座は明治以来、この木挽町の地にありまして、それぞれの時代に多くのお客様に絶大なご愛顧を頂いておりましたが、また、いっぽうで、火災、震災、あるいは戦火と幾たびも苦難の時を経験いたしました。

 松竹の創業者のひとり大谷竹次郎は、歌舞伎への愛情と歌舞伎座への信念をもって三度、歌舞伎座を再建いたしましたが、一周年の節目に臨み、わたくしどもは、改めて、多くの先輩方、また歌舞伎座ならではの舞台を創られました俳優の皆さんをはじめ、数多くの先人のご努力に思いを馳せている次第でございます。

 昔から、「国家、あるいは、都市というものは、その地を代表する劇場をもつ」という言葉がございます。
 わたくしどもは、この歌舞伎座が、我が国の伝統文化の拠り所として、更には、世界に向けて文化を創造発信できうる場所として、皆様方にご愛顧を賜ることが出来ますよう、日々、努力を致して参る所存でございます。
 何卒、皆様におかれましては、歌舞伎座に何時いつまでも、絶大なるご声援を賜りますよう、ひとえにお願い申し上げます。

 

松竹株式会社 代表取締役社長
迫本淳一

 平素は格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。

 昨年春に新開場をいたしました歌舞伎座は、お蔭様で大盛況のうちに、開場一周年を迎えることが出来ました。これも、関係者の皆様をはじめ、日頃より歌舞伎を、そして歌舞伎座をご後援くださるすべての皆様のお陰でございます。

 わたくしども歌舞伎に携わる者一同、誠に有難いことと存じております。

 さて、新しい歌舞伎座は、一周年を迎えた訳でございますが、銀座木挽町の地に、明治二十二年に第一期の劇場が開場致しましてから、本年はちょうど百二十五年となります。また松竹が経営の任に当たりましてから、満百年の節目の年でもございます。

 一年前の開場式の折、私は、「新しい劇場に、これから歌舞伎の息吹きを、そして魂をお入れするのが劇場に携わる私どもの使命と存じております」とご挨拶申し上げました。その初心を忘れることなく、関係者一同、協力して、二年目、三年目と、この歌舞伎座、また広く歌舞伎の繁栄と発展のために心血を注いで参ります。

 皆様におかれましては、何卒、末永く、歌舞伎座にこれまで以上のご声援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。