松竹株式会社 代表取締役会長
株式会社歌舞伎座 代表取締役社長
大谷信義

日頃より歌舞伎をはじめとする松竹の演劇、ならびに歌舞伎座に対して、格別のご高配を賜り厚く御礼申し上げ
ます。
歌舞伎座は120年以上にわたり、歌舞伎の殿堂として、皆さまにご愛顧いただいてまいりました。その間に、3回姿を変え、現在の建物は、大正14年に竣工した建物を、昭和26年に改修、再建した建物です。これまで、建物の老朽化に対し、現在の建物を残せるよう、保存や補修工事といった検討を重ね、専門の方々に最新の技術をもって調査をしていただきました。しかし、築後84年・改修後58年という歳月を経ていること、戦争で焼け残った骨組みを使っていることなどから、現在の大きな問題点を払拭する方策は、全面的な建替えしかないとの結論に達しました。
愛着ある現在の建物がなくなるのは、非常に寂しいことですが、50年先、100年先まで歌舞伎を続けるためには、今、建替える事が最善であると判断いたしました。今回の建替えにより、未来永劫、歌舞伎が歌舞伎座で上演できますよう、ご理解、ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
◆◆◆
松竹株式会社 代表取締役社長
迫本淳一

日頃より、松竹の歌舞伎・演劇に多大なるご支援を賜り厚く御礼申し上げます。
現在の歌舞伎座建物は、新築から84年、戦争被災ののちの復興工事からも58年が経過し、建物の老朽化が目立ってまいりました。味のある、雰囲気のある劇場として、ご評価いただく一方で、エレベーターやエスカレーターが無いなど、バリアフリーの観点からは厳しいご意見をいただいております。当社では、歌舞伎を後世に伝えていくためにも、そうした問題点を解決していくことが急務であると判断し、株式会社歌舞伎座とともに、今回の歌舞伎座建替えプロジェクトを行うことといたしました。今回は、劇場と、それに隣接する歌舞伎座ビル、また、当社グループ所有の不動産を合わせて開発し、新たに、劇場棟ならびにオフィス棟で構成する建物を新築いたします。
歌舞伎座は、多くのお客さまに、歌舞伎の殿堂として親しまれてまいりました。また、それと同時に、観光拠点である銀座のランドマークとしての顔も持ち合わせていると思います。新しい建物では、現在と同じく和風・桃山様式を継承し、「歌舞伎座は変わらず、ここにある」と主張するような顔立ちにするべく、設計にも工夫を加えてまいります。伝統を守りながら、新しい創造を続けている歌舞伎そのもののように、これまでの歌舞伎座の外観デザインの歴史を踏まえつつ、銀座という魅力あふれる街並みに調和する新たな建物にしたいと考えております。
2013年春には、新しく生まれ変わった歌舞伎座をお披露目いたします。ご理解・ご支援賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。
外観イメージ図
全体図

劇場部分概要
| 客席数 |
現存(第四期)と同程度を想定
【参考:現存は1,859席 一幕見席除く】 |
| 席種 |
桟敷席、1階席、2階席、3階席、一幕見席 |
| 舞台寸法 |
現存(第四期)と同程度を想定
【参考:現存は間口27.5×奥行20.6×高さ6.3m】 |
※計画概要全体につきましては、プレスリリースにてご確認ください。
コンセプト
〈その1〉劇場・歌舞伎座を中心とした複合文化拠点の形成

世界で唯一の歌舞伎専用劇場である「歌舞伎座」。新しい建物では、劇場の再生と機能の向上を目指します。また、劇場以外では、歌舞伎を中心とした和の文化を世界に向けて発信するスペースを整備します。
- 各フロア、各施設のバリアフリー化
- 客席寸法の改善
- トイレの増設
- 歌舞伎文化を啓発するギャラリー施設の設置
- 伝統文化の交流拠点「(仮称)国際文化交流センター」の整備
- 学びの場「(仮称)歌舞伎アカデミー」の整備
〈その2〉都市基盤の整備

新しい建物は、地下鉄東銀座駅と直結。より便利な空間を整備します。
- 地下と地上を結ぶ、バリアフリー導線の整備
- 情報発信拠点の形成
- 災害時一時避難スペースの整備
- 防災備蓄倉庫の整備
- 大型地下駐車場の整備
〈その3〉みどり豊かな都市空間の創出

地上部、屋上部の緑化整備を進めるとともに、道路の環境整備を行い、周辺街路の活性化を狙います。
- 緑と触れ合う「屋上庭園」の整備
- 晴海通り・木挽町通り等の緑化整備
〈その4〉環境負荷低減への取り組み
環境に配慮した最先端ビルとして、省エネ化を図ります。
- 熱を通さないLOW-Eガラスの採用
- 空調設備等のCO2の排出量削減
- 太陽光発電、自然換気等の利用