career story

企業経営と同じ視点で

アニメ作品を育てる

映像本部
アニメ事業部
アニメ調整室
2019年入社
環境情報学部卒

福迫 継地

job
rotation

松竹では、社員一人ひとりの適性やキャリアの可能性を最大限に引き出すため、ジョブローテーション制度を導入しています。若いうちに多様な業務経験を積むことで、自身の適性を見極め、より充実したキャリアを築くサポートをしています。

1年目
経営企画部で
経営層の視点を学ぶ

最初の配属先が経営企画部で、意外に思ったことをよく覚えています。もともと私はミニシアターで映写のアルバイトをしていたほど映画好きです。松竹を志望したのも映像に携わる仕事がしたかったからで、まさか新入社員で経営に関わる仕事をすることになるとは夢にも思っていませんでした。経営企画部の仕事は、中期経営計画や年次予算などの策定サポートをはじめ、経営会議やプロジェクトチームの運営です。新卒の立場でありながら会社の意思決定や経営層の視点に間近で触れられたのは、とても大きな学びになりました。ベンチャー企業と協業して新しいコンテンツを生み出すアクセラレータプログラムのプロジェクト運営にも携わり、まだ形になっていないことや、決まった形のない仕事を自分たちで進め、作り上げていく面白さと難しさも学びました。
一方で、現場の経験がないまま経営企画部に配属されたことで、仕事に手触りを感じにくい部分もあり、その点では苦労もしました。策定した経営計画が制作や営業の現場にどのような変化を生み出し、収益につながっていくのかが自分事として実感できなかったのです。この時点では経営企画部で自分が何を身につけたのかを正確に把握できませんでしたが、後に大きな経験を得ていたことに気づくことになります。

3年目
お客様にもっとも
近い場所で経験を重ねる

アニメ事業部業務室でバックオフィス業務に携わりました。決算業務や請求書処理、契約書の確認など、ミスのない正確さが求められる仕事が中心でした。私はもともとケアレスミスが多いタイプだったので、かなり苦労しましたし、周りに迷惑をかけてしまうことも多かったと思います。それでも、私のミスに辛抱強く付き合い、丁寧に指導してくれた当時の上司や同僚には本当に感謝しています。また、映像ビジネスで得た収益がどのように製作委員会に分配されるのかなど、お金の流れを実務で経験したことは、大きな学びになりました。
5年目には映画営業部に異動となり、コンテンツの配給に携わりました。作品の公開初日には舞台挨拶の前後などで劇場に足を運ぶことも多く、実際にお客様の反応を自分の目で見ることができました。私はODS(Other Digital Stuff)と呼ばれるライブや歌舞伎、2.5次元ミュージカルなどを映画館で楽しむ新しいコンテンツを担当していたため、想定外のトラブルが発生することも多々ありました。初の試みとなるコンテンツを上映する際は、機材選定や当日のオペレーションに関する打ち合わせを何度も重ね、問題が起こるたびに状況を整理し、関係者と連携しながら解決の道筋を探っていく経験を重ねました。こうした対応を通じて、問題解決力や冷静な判断力を身につけることができたと感じています。また、コンテンツ企画から劇場公開までの流れの“締めくくり”を担い、お客様に作品を届ける最後の工程に関われたことは、自分にとって非常に意義深い経験でした。

7年目
ひとつのアニメ作品は
ひとつの会社経営

現在担当しているアニメ調整の業務は、コンテンツの収支管理や契約締結、各種調整など、多くの関係者と連携しながら進める仕事です。アニメの制作には多額の費用がかかるため、現在は複数の企業が出資する製作委員会方式が主流です。そのため松竹が幹事となる作品では、出資額に応じて分配金や一次・二次利用の権利を定め、必要に応じて社内の各部門と連携しながら契約書を作成します。収支管理のためのビジネスプランシート作成も重要な業務です。他社幹事作品の場合は、アニメ調整室が主体となり各窓口との調整を行います。契約書の作成はもちろんのこと、幹事会社から出資提案をされた場合は、幹事会社ならびに該当する権利窓口を担う社内部署(海外版権、パッケージ化権等)との交渉、配給依頼の場合は配給権を運用した場合の収支シミュレーションを行い、獲得する上での必須条件を確認し調整。ステークホルダーが納得する落としどころを探りながら諸条件の調整を行い、いかにアニメ作品をビジネスとして成立させていくかが腕の見せどころです。近年はアニメ作品も多様化し、世界中で上映される作品もあれば、ニッチな市場で根強い人気を誇る作品もあります。それぞれの作品に応じた最大限の収益を生み出すことが私の仕事だと思っています。こうした経験から、私の中では「1つの作品は1つの会社経営」というイメージが生まれました。作品ごとに方向性を定め、施策を考え、実行し、収益に結びつける。興味深いことに、その業務内容は、初期配属だった経営企画部で見ていた企業経営の仕事と通じる部分が多いと感じるようになりました。こうした視点を持てたのは、ジョブローテーションを通じて様々な部署を経験できたからだと思います。ここへきて、ようやく初期配属の意味と、そこでの得がたい経験が役立っていることに気づきました。

message

すべての経験が、今の仕事を支えている。

松竹を志望する人たちは歌舞伎や舞台、映像作品に魅せられ、それらの作品に関わっていきたいと思う人が多いと思います。私自身も映画に関わる仕事がしたいと考え、松竹に入社しました。中にはジョブローテーションで希望する職種とは違う業務を経験することを無駄に感じる人がいるかも知れません。しかし、私が経営企画部で培った経営的な視点や、バックオフィスで学んだ経理的な知識、そして映画営業部でお客様の反応を間近で感じた経験など、これまでのすべての学びが、現在の“調整”という仕事に活かされていると実感しています。着任してまだ間もないため、まずは業務を迅速にキャッチアップすることを最優先としていますが、これまでの経験は確実に力となり、仕事を進める上での基礎となっています。

※掲載内容は2025年11月時点のものです。