career story

洋画がもたらす豊かさを

一人でも多くの人へ

映像本部 海外事業部
グローバルコンテンツ室
2015年入社
国際教養学部卒

寺内 洋子

job
rotation

松竹では、社員一人ひとりの適性やキャリアの可能性を最大限に引き出すため、ジョブローテーション制度を導入しています。若いうちに多様な業務経験を積むことで、自身の適性を見極め、より充実したキャリアを築くサポートをしています。

1年目
エンタメをお客様に届ける
その最前線で感じた苦労と喜び

寝つきが悪かった子ども時代、眠れない夜は両親と一緒に洋画を見るのが何よりの楽しみでした。ワクワクしたり、感動したり、発見したり。洋画に触れることで私の人生が豊かになったことは間違いありません。そんな経験を一人でも多くの人に広げる仕事をしたいと考えて松竹に入社した私は、1年目、グループ会社の映画館で劇場運営に携わることになりました。
映画館には、支配人を筆頭に私たちマネジメントメンバーがいるほか、学生さんを中心としたアルバイトスタッフもたくさんいます。私の役割は、そうしたスタッフの統括をはじめ、上映作品や上映スケジュールの管理、機器の設定、売上金や前売り券の管理、イベント運営、さらにはお客様対応と、非常に多岐にわたりました。社会人1年目といえども、お客様からすれば劇場の責任者。そのプレッシャーや人とのコミュニケーションの難しさは、正直に言って想像以上でしたね。けれど、それ以上にうれしい出来事もたくさんありました。例えば、ふらりと劇場に足を運ばれたお客様との思い出。「何かおもしろい作品、やってない?」と尋ねられた私は、上映作品について1つずつ説明しました。それを聞いて作品をご覧になったお客様は、上映後に「あなたのおすすめ、すごくおもしろかった!ありがとう」と笑顔で帰って行かれて。こうした日々が、エンタメ作品をお客様にお届けする大変さと喜びを教えてくれました。

2年目
苦手を克服し、強みに変えた
不動産部での経験

入社2年目には、不動産部へ異動しました。映像系の部署を希望していた私にとっては意外な配属でしたが、ここでたくさんのことを学ばせてもらいました。不動産部では松竹が所有する不動産・物件の収支管理や決算業務を行っています。つまり、お金の計算などの経理的な業務が中心。実は、以前は数字に対する苦手意識がありましたが、実際にやってみると、そこまで苦手ではなかったことに気づかされました。むしろ、だんだんと仕事を楽しむ余裕も出てきたほど。これは不動産部の上司や先輩がとてもあたたかい人ばかりだったおかげでもあります。1つひとつ丁寧に業務を教えてもらえたので、会社全体のお金の動きや利益を出すための仕組みを理解できました。会社の予算を策定するために上層部が出席する会議にも同席させてもらい、自社が目指すビジョンや方針を数字に落とし込むスキルも習得。こうして数字に対する苦手意識を克服できたことは、私のキャリアにとって重要な転機となりました。

5年目
子どもの頃からの夢だった
洋画の宣伝・買い付けに挑戦

5年目には、入社当時から希望し続けていた海外事業部へと異動。洋画の買い付けと宣伝を一手に担う部署で、はじめは宣伝プロデューサーとして経験を積んでいきました。買い付ける作品を検討する時にいつも念頭に置いているのは、「どう宣伝すれば作品の可能性を広げられるか、一人でも多くのお客様に観ていただける作品になるか」ということ。宣伝プランのアイデアが買い付け可否に大きく関わると考えています。作品そのものを変えることはありませんが、作品を「どう売り込むか」は私たち次第。マーケティングについてゼロから学び、作品を売ることの難しさと楽しさを知りました。
2023年公開の映画「パリタクシー」は、私が宣伝を担当した作品です。ターゲットの設定から宣伝コンセプトの策定、そしてポスターなどのクリエイティブ制作に至るまでを主導。コロナ禍で旅行がしにくかったなかで「映画館からパリに行きませんか?」というコンセプトが人気を呼び、目標を大きく上回る大ヒットを記録しました。私に映画宣伝の大切さを教えてくれた忘れられない仕事の1つです。
最近は買い付けを任されるようになり、海外へ出向いて各国の権利元(セラー)との折衝を行っています。セラーとの関係性によっては、いち早く重要な情報を得られる可能性も。そこで関係構築に努めており、世界中に友人が増えていくような感覚を楽しんでいます。洋画の買い付けでは、小さな作品から大作まで、世界中の映画のなかから「これだ!」と可能性を感じる作品を見つけることが大切。まるで宝探しのようで、いつもワクワクしながら取り組んでいます。

message

目の前の仕事に懸命に向き合えば、 いつかきっと夢を叶えられる。

子どもの頃からの目標だった洋画の買い付け業務。今でこそ夢だった仕事に取り組めていますが、これもジョブローテーションを通じて多様な経験を積んだからこそ実現できたと感じます。映画館で働いた経験は、宣伝プランを考える際のリアリティを授けてくれましたし、不動産部で働くことで、買い付けの際に売上目標を達成できるかどうかを考えるスキルが身につきました。どの部署でも「今やれることを一生懸命にやろう」という想いで、実績をつくる努力を重ねてきたのです。その甲斐あって、大好きな洋画をたくさんの人に広める仕事ができている今を誇りに感じます。