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演目紹介

METが制作する新作オペラや新演出に待望の再演!全世界が注目する10演目をご紹介します。

2015 - 2016

※全作品日本語字幕付き

  • 1 イル・トロヴァトーレ
  • 2 オテロ
  • 3 タンホイザー
  • 4 ルル
  • 5 真珠採り
  • 6 トゥーランドット
  • 7 マノン・レスコー
  • 8 蝶々夫人
  • 9 ロベルト・デヴェリュー
  • 10 エレクトラ
  • ※上映時間はすべて予定です。
  • ※キャストおよび作品、スケジュールは余儀なく変更されることがございます。

text by 加藤浩子(音楽評論家)

1 ヴェルディ《イル・トロヴァトーレ》Il Trovatore - Verdi

美貌の女官をめぐって火花を散らす宿命の男たち!A・ネトレプコが魅せる究極のヒロイン!

上映期間:2015年10月31日(土)〜11月6日(金)

指揮:マルコ・アルミリアート 演出:デイヴィッド・マクヴィカー

出演:アンナ・ネトレプコ、ディミトリ・ホヴォロストフスキー、ヨンフン・リー、ドローラ・ザジック、ステファン・コツァン

上映時間
:3時間6分(休憩1回)[ MET上演日 2015年10月3日 ]
言語
:イタリア語

戦功と恋を争う2人の男のルーツとは?彼らの周囲に出没する謎めいたジプシーの老婆の正体とは?乱世のスペインを舞台に、炎のような歌が迸る(ほとばしる)ヴェルディ円熟期の傑作がライブビューイングのオープニングを飾る!〈鍛冶屋の合唱〉など歌心溢れる旋律の数々は、ヴェルディ節の真骨頂。ゴヤの絵にヒントを得たD・マクヴィカーのダイナミックな舞台で、世界のプリマA・ネトレプコ、野性味溢れるD・ホヴォロストフスキーらの声のバトルが炸裂する!
15世紀のスペイン、アラゴン王国。宮廷女官のレオノーラは、ジプシー女アズチェーナの息子で吟遊詩人のマンリーコと身分違いの恋に落ちていた。だがマンリーコは本当は先代のルーナ伯爵の息子で、伯爵に母親を殺されたアズチェーナに、復讐のためにさらわれたのだ。一方、当代のルーナ伯爵もレオノーラに想いを寄せていた。実の弟とも知らず、恋敵であり、対立陣営の武将でもあるマンリーコに敵意を抱いたルーナ伯爵は・・・。

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2 ヴェルディ《オテロ》Otello - Verdi 新演出

劇的苛烈な音楽がえぐる武将オテロの心の闇!「オペラ王」ヴェルディ渾身の大傑作。

上映期間:2015年11月14日(土)〜11月20日(金)

指揮:ヤニック・ネゼ=セガン 演出:バートレット・シャー

出演:アレクサンドルス・アントネンコ、ジェリコ・ルチッチ、ソニア・ヨンチェーヴァ、ディミトリー・ピタス、ギュンター・グロイスベック

上映時間
:3時間12分(休憩1回)[ MET上演日 2015年10月17日 ]
言語
:イタリア語

新婚の幸福に酔う英雄はなぜ破滅したか?劣等感と嫉妬心を隠し持つ勇将オテロを待ち受ける部下イアーゴの奸計!シェイクスピアの傑作悲劇を音楽化したヴェルディ晩年の名作が、新演出で登場!嵐吹きすさぶ冒頭の大合唱からオテロの辞世の絶唱まで、息もつかせぬ音楽ドラマはまさにオペラの醍醐味。A・アントネンコの豪胆にして劇的な声が、Y・ネゼ=セガンの熱い指揮が、B・シャーの鮮烈な演出が、大傑作に新しい生命を吹き込む!
15世紀末、ヴェネツィア共和国が支配するキプロス島。トルコ軍を打ち破ったムーア人の将軍オテロが、嵐を突き抜けて帰還する。彼の帰りを待ちわびていた新婚の妻デズデーモナと、甘い夜を過ごすオテロ。だがオテロに恨みを抱き、復讐の機会をうかがう旗手イアーゴは、デズデーモナがオテロの部下カッシオと密通しているという嘘をでっち上げ、オテロの猜疑心を煽る。イアーゴの巧みな罠にかかり、デズデーモナに疑いの目を向けるオテロは次第に追い詰められてゆき・・・。

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3 ワーグナー《タンホイザー》Tannhäuser - Wagner

官能の虜になった恋人を救う究極の純愛!壮麗な大合唱が導く感動的な大団円!

上映期間:2015年11月28日(土)〜12月4日(金)

指揮:ジェイムズ・レヴァイン 演出:オットー・シェンク

出演:ヨハン・ボータ、ペーター・マッテイ、エヴァ=マリア・ヴェストブルック、ミシェル・デ・ヤング、ギュンター・グロイスベック

上映時間
:4時間32分(休憩2回)[ MET上演日 2015年10月31日 ]
言語
:ドイツ語

官能の闇に迷い込んだ騎士歌人の恋人に、ひたむきな愛を捧げる領主の姫君!ヴァルトブルク城に伝わる伝説にヒントを得たワーグナーの傑作が、ライブビューイングに初登場!MET音楽監督J・レヴァインのもと、明るく豊かな美声を誇るJ・ボータら現代屈指のワーグナー歌手が結集!有名な〈前奏曲〉の旋律で歌われる幕切れの〈巡礼の合唱〉は圧倒的。ドイツ中世を再現したO・シェンクの名舞台で、「愛」を問う歌合戦が始まる!
13世紀のドイツ、テューリンゲン地方。吟遊詩人でもある騎士タンホイザーは、領主ヘルマンの娘エリーザベトと愛し合っていたが、官能に憧れて愛の女神ヴェーヌスが支配するヴェーヌスベルクへ赴き、愛に溺れる日々を送っていた。やがて愛欲に倦んだタンホイザーはヴェーヌスベルクから人間世界に舞い戻るが、「愛」をテーマにしたヴァルトブルク城の歌合戦でタブーである官能の喜びを歌い上げ、非難を浴びる。ヘルマンはタンホイザーに、贖罪のためローマへの巡礼を命じるが・・・。

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4 ベルク《ルル》Lulu - Berg 新演出

オペラ史上最大の「ファム・ファタル」!魔性の女ルルの凄絶な人生を最高のキャストで!

上映期間:2016年1月16日(土)〜1月22日(金)

指揮:ローター・ケーニクス 演出:ウィリアム・ケントリッジ

出演:マルリース・ペーターセン、スーザン・グラハム、ヨハン・ロイター、フランツ・グルントヘーバー、ダニエル・ブレンナ、ポール・グローヴス

上映時間
:3時間54分(休憩2回)[ MET上演日 2015年11月21日 ]
言語
:ドイツ語

魔性の女ルルに魅入られた男女の凄絶な転落劇!斬新な音楽と猟奇的な物語で音楽界をゆさぶった20世紀オペラ最大の問題作が、ライブビューイングにその全貌をさらけ出す!本作を十八番とする俊英L・ケーニクスと現代アートの鬼才W・ケントリッジのコラボレーションはスリリングな体験になること間違いなし。ルル役で世界に躍り出たM・ペーターセン、METが誇るスター・メゾ、S・グラハムら最高のキャストが、ベルクが命を賭けたオペラの革命を体現する!
20世紀初め、ドイツのある町。町で出会った少女ルルを連れ帰って育てたシェーン博士は、彼女に惹かれながらも官僚の令嬢と婚約し、ルルは医者のゴル博士に嫁がせる。男という男を魅了するルルは画家と浮気をし、現場を目撃したゴル博士は悶死。ルルはシェーン博士の妻の座を手に入れる。だが男女を問わず奔放な関係を続けるルルに、逆上したシェーン博士はピストルを突きつけるが、逆にルルに殺されてしまう。投獄されたルルは女の恋人の手引きで脱獄するが、もはや体を売るしか生きる道は残されていなかった・・・。

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5 ビゼー《真珠採り》Les Pêcheurs de Perles - Bizet 新演出

異国の巫女をめぐる真珠採りの恋と友情!最高の人気と実力を誇る名花ダムラウの本領を!

上映期間:2016年2月6日(土)〜2月12日(金)

指揮:ジャナンドレア・ノセダ 演出:ペニー・ウールコック

出演:ディアナ・ダムラウ、マシュー・ポレンザーニ、マリウシュ・クヴィエチェン、ニコラ・テステ

上映時間
:2時間35分(休憩1回)[ MET上演日 2016年1月16日 ]
言語
:フランス語

神秘の巫女を愛した2人の海の男の友情と葛藤!24歳のビゼーが書いた処女オペラが、1世紀ぶりにMETの舞台に蘇る!男2人の〈友情の二重唱〉、愛の想い出を歌う〈耳に残るは君の歌声〉など名旋律の数々は、天才ビゼーの本領発揮。最高の人気と実力を誇るD・ダムラウ演じるヒロインを、M・ポレンザーニ、M・クヴィエチェンの人気スターが奪い合う。「海」の香り漂うP・ウールコックのプロダクションで、異国オペラの名作を。
未開の時代のセイロン島。真珠採りの頭領に選ばれたズルガは、かつて巫女レイラを争い、彼女を諦めると誓って森に逃れた旧友のナディールを再び仲間に迎え入れる。だがナディールとレイラは未だに愛し合っていた。祈りのため寺院に籠ったレイラのもとを訪れたナディールは、再び彼女と愛を確かめ合う。巫女としての禁を破って男性と通じたレイラはナディールともども捕らえられ、2人の裏切りを知ったズルガは彼らに死刑を言い渡すが・・・。

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6 プッチーニ《トゥーランドット》Turandot - Puccini 新演出

プッチーニの壮大なる絶筆!名アリア〈誰も寝てはならぬ〉に豪華な舞台でオペラの夢を!

上映期間:2016年2月27日(土)〜3月4日(金)

指揮:パオロ・カリニャーニ 演出:フランコ・ゼフィレッリ

出演:ニーナ・ステンメ、アニータ・ハーティッグ、マルコ・ベルティ、アレクサンダー・ツィムバリュク

上映時間
:3時間16分(休憩2回)[ MET上演日 2016年1月30日 ]
言語
:イタリア語

流浪の王子の熱い愛が「氷の姫君」の心を溶かす!壮大なスケール感と涙を誘う名旋律が同居するプッチーニの遺作。巨匠ゼフィレッリが演出したMET屈指のスペクタクルな舞台を、映画館の大スクリーンで堪能!王子カラフの大人気アリア〈誰も寝てはならぬ〉に酔い、女奴隷リューの辞世のアリア〈氷のような姫君の心も〉に涙する快楽はオペラならでは。当代一のトゥーランドット歌いN・ステンメら粒ぞろいのキャストも見(聴き)逃せない。
伝説の時代の古代中国、北京。皇帝の姫君トゥーランドットは絶世の美女として知られているが、求婚者に謎をかけ、解けないと殺してしまう残酷な姫君でもあった。国が滅んで流浪していたダッタン国の王子カラフは、辿り着いた北京の町で、生き別れになっていた父ティムールと再会する。喜びもつかの間、トゥーランドットを一目見て恋に落ちたカラフは、ティムールとお付きの女奴隷リューの制止もきかずに謎に挑戦するが・・・。

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7 プッチーニ《マノン・レスコー》Manon Lescaut - Puccini 新演出

美少女マノンと青年デ・グリューの破滅的な恋!2大スターの絶唱に涙する陶酔!

上映期間:2016年4月2日(土)〜4月8日(金)

指揮:ファビオ・ルイージ 演出:リチャード・エア

出演:クリスティーヌ・オポライス、ロベルト・アラーニャ、マッシモ・カヴァレッティ、ブリンドリー・シェラット

上映時間
:3時間16分(休憩2回)[ MET上演日 2016年3月5日 ]
言語
:イタリア語

自堕落な美少女マノンに振り回される青年デ・グリューの破滅的な恋!〈ひとり寂しく〉など情熱的な音楽が迸るプッチーニの出世作を、旬のスターたちが熱演!美貌と美声を兼ね備えたプッチーニ歌いK・オポライスのマノンと、本役に初挑戦するスター・テノール R・アラーニャ扮するデ・グリューの恋の逃避行は必見!ヒット作を連発するR・エアの新演出、絶好調のMET首席指揮者F・ルイージの指揮と、全てが揃った期待のニュープロダクションだ。
18世紀(本演出では1940年代)のフランス、アミアンとパリ。修道院へ入るために旅していた美少女マノンは、アミアンの町で青年デ・グリューと恋に落ち、駆け落ちする。だが贅沢好きのマノンは、デ・グリューとの貧乏暮らしに耐えられなかった。裕福な貴族ジェロンテの庇護を得て豊かな生活を送るマノンのもとに現れたデ・グリューは、自分とともに来るようマノンを説得し、彼女も同意するが、そこへジェロンテが踏み込んで・・・。

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8 プッチーニ《蝶々夫人》 Madama Butterfly - Puccini

米国士官を一途に愛した芸者蝶々さんの悲劇。A・ミンゲラの伝説的名舞台が待望の再登場!

上映期間:2016年5月7日(土)〜5月13日(金) *東劇のみ 5月20日(金)までの2週間上映

指揮:カレル・マーク・シション 演出:アンソニー・ミンゲラ

出演:クリスティーヌ・オポライス、ロベルト・アラーニャ、ドゥウェイン・クロフト、マリア・ジフチャック

上映時間
:3時間26分(休憩2回)[ MET上演日 2016年4月2日 ]
言語
:イタリア語

アメリカ海軍士官と恋に落ちた芸者蝶々さんのひたむきな愛!絶大な人気を博するプッチーニの名作を、アカデミー賞に輝く名監督A・ミンゲラが演出した伝説の名舞台が、ライブビューイングに帰ってくる!東洋の美を結集した幻想的なミンゲラ・ワールドは、虜になること間違いなし。スター街道驀進中のK・オポライス扮する蝶々さんにも注目だ。〈ある晴れた日に〉、〈花の二重唱〉などプッチーニならではの甘い名曲が悲劇を彩る。
19世紀末の長崎。アメリカ海軍士官ピンカートンは、女衒のゴローの仲介で芸者の蝶々さんと「結婚」するが、100円で買われたその「結婚」は、あくまで一時的なものだった。だがハンサムなピンカートンに夢中になった蝶々さんはキリスト教に改宗し、一族から絶縁されてしまう。
ピンカートンが母国へ帰って3年が過ぎた。彼の子供を産み、信じて待ち続ける蝶々さん。だが蝶々さんの前に現れたピンカートンは、アメリカ人の妻を連れていた。絶望した蝶々さんは・・・。

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9 ドニゼッティ《ロベルト・デヴェリュー》Roberto Devereux - Donizetti MET初演 新演出

若い恋人に裏切られた女王エリザベスの狂乱!チューダー朝女王三部作、堂々の完結!

上映期間:2016年5月21日(土)〜5月27日(金) *東劇のみ 6月3日(金)までの2週間上映

指揮:マウリツィオ・ベニーニ 演出:デイヴィッド・マクヴィカー

出演:ソンドラ・ラドヴァノフスキー、エリーナ・ガランチャ、マシュー・ポレンザーニ、マリウシュ・クヴィエチェン

上映時間
:3時間4分(休憩1回)[ MET上演日 2016年4月16日 ]
言語
:イタリア語

反逆罪に問われた若い恋人は、密かに人妻と愛し合っていた!嫉妬する老女王エリザベスの復讐とは?英国史上もっとも有名な女王の悲恋を音楽化した傑作が、堂々のMET初演!《アンナ・ボレーナ》、《マリア・ストゥアルダ》に続く「チューダー朝女王三部作」の完結編だ。大型ソプラノS・ラドヴァノフスキー、花形メゾのE・ガランチャと贅沢なキャストはさすがMET。三部作全てを手がけるD・マクヴィカーのスタイリッシュな演出も楽しみだ。
16世紀のロンドン。女王エリザベス(オペラではエリザベッタ)は、アイルランドの反乱を鎮めるために恋人ロベルト・デヴェリューを派遣するが、デヴェリューは命令に反して反乱軍と和解し、反逆罪で捕らえられてしまう。エリザベスは彼を助けようとするが、デヴェリューは以前の恋人で、女王の命令でノッティンガム公爵に嫁いだサラとよりを戻していた。2人はこのままでは危険だと別れを決意するが、恋人の心変わりを知った女王は激怒し・・・。

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10 R・シュトラウス《エレクトラ》 Elektra - Strauss 新演出

傑作ギリシャ悲劇の衝撃的な音楽化!故P・シェローの名演出が満を持してMETへ!

上映期間:2016年6月4日(土)〜6月10日(金)

指揮:エサ=ペッカ・サロネン 演出:パトリス・シェロー

出演:ニーナ・ステンメ、ヴァルトラウト・マイヤー、エイドリアン・ピエチョンカ、ブルクハルト・ウルリヒ、エリック・オーウェンズ

上映時間(予定)
:1時間57分(休憩なし) [ MET上演日 2016年4月30日 ]
言語
:ドイツ語

母とその愛人に殺された父の復讐を誓う姉弟の壮絶な闘い!ギリシャ悲劇の傑作を、ホーフマンスタールとR・シュトラウスがオペラへと昇華させた衝撃作!天才P・シェローの遺作となった名演出が、METの舞台へ進出する。本作に最高の適性を発揮するE=P・サロネンの指揮のもと、名ドラマティック・ソプラノN・ステンメ、圧倒的な歌唱力と表現力で君臨するW・マイヤーら選り抜きの歌手陣が、シュトラウスの凄絶な音楽を研ぎ上げる!
神話の時代のミケーネ王国。父のミケーネ王アガメムノンを母のクリテムネストラとその愛人エギストに殺された王女エレクトラは、復讐を心に誓っているが、頼みの弟オレストは追放され、行方が知れない。罪の意識に怯えるクリテムネストラは、悩みを解決してほしいとエレクトラに訴えるが、突き放される。その時オレストの死が伝えられ、絶望したエレクトラは一人で復讐を果たそうと決意する。だが、オレストは生きていた。再会した姉弟はみごとに復讐を遂げるが・・・。


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