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新派について

新派名作劇場『女の一生』

アトリエ公演への意気込み

6月三越劇場で上演される『女の一生』。公演期間中の6月21日(日)、1回だけの「新派アトリエ公演」が行われます。アトリエ公演とは、新派の若手俳優たちが、本公演と同じ台本(今回は三幕まで)、同じ舞台で大役に挑む勉強会。『女の一生』の生き字引とも言える戌井市郎の協力の下、日々厳しい稽古が行われています。今回は全役劇団内オーディションを行い、選抜されたキャストでの公演です。公演に先立ち、出演者が舞台への意気込みを語りました。

松村 沙瑛子(布引 けい)


松村 沙瑛子

劇団内オーディションの時から全身が震えるほど緊張していたのですが、布引けいという大きな役が決まったと聞いたときには本当にびっくりして、嬉しいというより頭が真っ白になってしまって・・・

どの幕も課題が多いのですが、特に二幕目は出演者の方全員と一対一での対話があるので、それぞれに違うけいを演じる事が出来ればと思っています。

アトリエ公演、本公演を含めて最年少ですが、素晴らしい先輩方にちょっとでもしがみついていけるように、そしてお客様にパワーをお伝えできればと思っています。

井上 恭太(堤 伸太郎)


井上 恭太

オーディションに受かって嬉しいというよりも、気の引き締まる思いです。今までたくさんの素晴らしい先輩方が伸太郎を演じてこられましたが、文学座の作品ということをあまり意識せず、自分らしい伸太郎にしたいと思っています。

伸太郎は、二幕ではけいに恋心を寄せ、三幕では関係がギクシャクしていきます。そういった心の変化を表現してみたいと思っています。

本公演の先輩方には適わない事が多いのですが、エネルギッシュさだけは負けないように舞台を勤めたいと思っています。

榊原 悠祐(堤 栄二)


榊原 悠祐

栄二を演じてみたいと思ってはいましたが、まさかオーディションに受かるとは思っていなくて、最初は「嘘でしょ?」って(笑)

栄二ははつらつとして利発です。あの時代の純粋な若者らしさが表現できるようにしたいと思っています。特に二幕ではお客様が見ていて気恥ずかしくなるくらい、けいへの淡い恋心を出したいと思っています。

発展途上の我々を育てて頂く様に鷹揚なお気持ちで劇場に足をお運び頂ければと思っています。そして次も又観に来ていただけるように、一生懸命に舞台を勤めたいと思っています。

中嶋 ゆか里(堤 総子)


中嶋 ゆか里

とてもお面白いお役だと思っていたので、オーディションを通ったと聞いたときはとても嬉しく思いました。

ある意味で、総子の“女の一生”という面もあるお芝居だと思います。特に三幕では、いままでおっとりしていた総子が、感情を爆発させる場面がありますが、ここが総子の一番の仕どころになるのと思うので、ぜひ注目して頂きたいです。

アトリエ公演でご一緒する皆さんとは家族のような団結力があって、とても良い雰囲気です。やる気と団結力を持って本公演にも負けないような舞台にしたいと思っています。

川上 彌生(堤 ふみ)


川上 彌生

このような機会を与えていただき、『女の一生』の堤ふみを勤めさせていただけますことを、とてもありがたく思っております。

幕が変わるごとにそれぞれの役の気持ちや立場が変わるので、役の変化をきっちりとお見せしたいと思っています。劇中では歌う場面もあります(笑)けいと栄二との出会いのきっかけとなる大切な歌ですので、しっかりと勤めたいと思っています。

アトリエ公演は2,000円という観劇料も魅力の一つです。2,000円のお弁当を食べるよりも、おなかを一杯にさせていただきます(笑)ぜひお楽しみ下さい。

市村 新吾(野村 精三)


市村 新吾

自分のキャラクターにあうのは精三だと思っていたので、とても嬉しく思っています。さっそく自分なりの精三を作ってみたのですが、戌井先生に「これはいらない、あれもいらない」って全部とられてしまって(笑)おかげで自分なりに役作りの方向性が見えてきたような気がしています。細かいことですが、役作りの一つとして体重も4kgほど増やしました。そうしたら、顔だけでなくおなか周りにも肉がついてしまって(笑)

精三は最後に船会社の社長になるように、劇中では一番したたかな人物ではないでしょうか。生活力の強い精三をそれぞれの幕で演じ分けたいと思っています。

児玉 真二(堤 章介)


児玉 真二

セリフの量が膨大で、本当に大変です(笑)

章介はいつも大声で「ワーワー」という感じで、まさに“昔の叔父さん”。序幕で演説をする場面があるのですが、難しいことを言っているうちに、自分でもわからなくなってきて…声が大きくて演説好き、そんなキャラクターを序幕からぜひ楽しんでください。

『女の一生』は文学座の作品ですので、挑む気持ちもあり、すごく得るものも多く、自分にとって勉強になると思います。お稽古を通じて学んだ成果をぜひ見ていただきたいと思っています。

小川 絵莉(堤 しず)


小川 絵莉

『女の一生』に出演できること、戌井先生に見ていただき勉強できることに喜びを感じるとともに、大きなお役に怖さも感じています。

しずは、動乱の時代を強く生きる、そして静かな心を持った婦人です。そういう所を丁寧に出せるように、そしてきっちりとしたセリフを語りたいと思っています。

新派は舞台の美しさ、日本語の素晴らしさを堪能できるお芝居です。子供が手を離れ始めた私たちくらいの年代の方々にもきっと楽しんでいただけると思います。新派を堅苦しいものとは思わずに、この公演が親しみをもっていただくきっかけになれば嬉しく思います。

「新派アトリエ公演」は、2009年6月21日(日)15:30より三越劇場にて上演されます。
皆様のご来場、心よりお待ちしております!!!

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