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【訃報】 安井昌二さんご逝去

2014年3月10日

劇団新派の俳優、安井昌二<やすい・しょうじ、本名:四方 正雄=よも・まさお>さんが、3月3日(月)午前9時、急性心不全のため千葉県内のご自宅でご逝去されました。享年85歳。謹んでご冥福をお祈りいたします。
尚、葬儀・告別式などは、近親者のみにて執り行いました。

昭和3年8月16日東京に生まれ、昭和24年長谷川一夫主宰の新演技座に入団。昭和26年俳優座三期生として活動し、昭和29年に日活に入社。小津安二郎脚本「月は上りぬ」で映画デビュー。昭和31年には市川崑監督「ビルマの竪琴」に出演。
昭和37年からはテレビドラマ「パパの育児手帳」や「チャコちゃんシリーズ」で人気を博す。
昭和38年劇団新派公演に初参加し、初代水谷八重子の相手役を度々勤めた後、昭和43年に正式に入団。
当たり役に、『滝の白糸』の村越欣弥、『婦系図』の早瀬主税、『日本橋』葛木晋三など。
近年では『女の一生』、山田洋次脚本・演出の『麥秋』、『東京物語』など新派古典作品以外でも活躍。若い頃は正統派二枚目として映画やテレビなどで人気を博していたが、近年は舞台を中心に更に芸域を広げ、渋さと貫禄で劇団の重鎮として活躍していた。
最後の舞台は平成25年7月新派公演南座及び全国公演『東京物語』平山周吉。平成22年第31回松尾芸能賞演劇特別賞受賞。




【訃報に接して、安井昌二さんへの言葉】


名優笠智衆が、最後に出演した映画は、ぼくの寅さんシリーズだった。そして、昨年七月の新派南座公演の「東京物語」で笠智衆さんが映画『東京物語』で演じた同じ役を、名優安井昌二は病み上がりとは思えない凄まじい気迫で演じきった。それが安井昌二さんの最後の舞台になってしまったことを演出家のぼくは今誇りにしたいと思う。
安井さん、あなたはよくやった。ありがとう。

山田 洋次


新派という劇団にとって、大きな大きな損失です。
母(初代水谷八重子)がまたひとつ遠くなりました。
母は自分の相手役に菅原謙次さん、安井昌二さんのお二人を
新派に迎えましたので、私も久里子さんもお二人のことを「お父さん」と呼んでいました。このたびはとても心細い思いです。
お父さんに怒られないように、新派はさらにがんばっていきたいです。

水谷八重子


すごく、すごく残念でなりません。
思い出が多すぎて、今は一言では安井さんを語る事ができません。
私達は安井さんのことを「お父さん」と呼ばせていただいていました。
「お父さん。天国に行ったらいつまでも新派を見守ってくださいね。本当にお疲れ様でした」

波乃久里子

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