憎しみが愛に変わる時、運命の歯車が軋み始める…サンクトペテルブルク、パリ、スイスを舞台に燃え上がる宿命の愛と死！
婚約者を殺した相手に恋してしまった皇女フェドーラ！狂おしいまでの愛に差す暗い影の正体は？サンクトペテルブルク、パリ、スイスアルプスを舞台に繰り広げられる宿命の愛と死を情熱的な音楽で描いたイタリア・オペラの名作が、四半世紀ぶりにMETに復活！〈愛さずにはいられないこの思い〉ほか心揺さぶる歌の数々を、S・ヨンチェヴァ＆P・ベチャワのスター・カップルが歌い上げる！オペラを知り尽くしたM・アルミリアートの指揮、一つのセットを幕ごとに変身させるD・マクヴィカーの華麗な演出で、オペラ史上屈指の激しいロマンスを！
- 指揮：
- マルコ・アルミリアート
- 演出：
- デイヴィッド・マクヴィカー
- 出演：
- ソニア・ヨンチェヴァ、ピョートル・ベチャワ、ローザ・フェオラ、ルーカス・ミーチェム
- 上映時間：
- 2時間42分（休憩1回）
- MET上演日：
- 2023年1月14日
- 言語：
- イタリア語
- ※ スケジュールは余儀なく変更されることがございます。
《フェドーラ》のあらすじ
ロシアの皇女フェドーラは、婚約者の大尉ウラディミーロを結婚前夜に殺されてしまう。下手人はロリス・イパノフ伯爵と推定された。フェドーラは彼が犯人か確かめようと、パリのサロンに現れたロリスに暗殺事件の真相を尋ねる。果たしてウラディミーロを殺したのはロリスだった。フェドーラは彼を告発する手紙をロシアに送る。だが、ウラディミーロは女たらしで、殺された日の夜もロリスの妻と逢引していたのだ。婚約者の正体を知ったフェドーラはロリスに惹かれている自分に気づき 、ロリスも愛を告白。二人はスイスで愛の生活を送るが…。
text by 加藤浩子 キャスト&スタッフ
-
マルコ・アルミリアート
Marco Armiliato
《指揮》
マルコ・アルミリアート
Marco Armiliato
《指揮》
イタリア・オペラの様式感や語法が肉体化している名指揮者。1967年に伊ジェノヴァで生まれ、L・パヴァロッティと共演以来、名立たる歌劇場の常連に。ウィーン国立歌劇場から名誉会員の称号を贈られ、METではJ・レヴァインに次ぐ450公演以上を指揮。LV21-22《トゥーランドット》も名演だった。
-
デイヴィッド・マクヴィカー
David McVicar
《演出》
デイヴィッド・マクヴィカー
David McVicar
《演出》
台本のト書を尊重し、豪華な装置と衣裳で舞台を飾りながら、作品を洞察して演劇的な本質を引き出せるカリスマ演出家。豪華なのに生々しく、深いのにテンポがよい舞台には、オペラの魅力が詰まっている。1993年にオペラ演出デビュー。METでの演出は数多く今季は《メデア》も演出。
-
ソニア・ヨンチェヴァ
Sonya Yoncheva
《フェドーラ》
ソニア・ヨンチェヴァ
Sonya Yoncheva
《フェドーラ》
ソプラノ
豊かな深い声でスケールの大きな歌を歌う押しも押されもせぬスターソプラノ。1981年にブルガリアのプロヴディフで生まれ、2010年にP・ドミンゴ主催のコンクール「オペラリア」で優勝。当初は軽やかな声で、13年のMETデビューも《リゴレット》のジルダ役だったが、響きの奥に豊かさがあった。以後、LVでも15-16《オテロ》以来、17-18《トスカ》や21-22《ドン・カルロス》などでは声の成長を味わえた。いま豊麗な声の聴きどきを迎えている。
-
ピョートル・ベチャワ
Piotr Beczała
《ロリス・イパノフ》
ピョートル・ベチャワ
Piotr Beczała
《ロリス・イパノフ》
テノール
少しハスキーな甘い声で情熱的に歌うポーランドのリリック・テノール。1966年生まれ。METデビューは2006年《リゴレット》のマントヴァ公爵役。ほかにもLVに多数登場するMETの常連。近年は声が充実し、《ローエングリン》などのドラマティックな役が似合う。今季のLVはその《ローエングリン》にも登場。
-
ローザ・フェオラ
Rosa Feola
《オルガ》
ローザ・フェオラ
Rosa Feola
《オルガ》
ソプラノ
完璧な呼吸に支えられた彫りが深い美声を、あらゆる音域で均質に響かせるソプラノの名匠。1986年にナポリ近郊のカゼルタで生まれ、6歳から歌いはじめた。2010年、S・ヨンチェヴァが優勝した「オペラリア」で2位になり、ローマ歌劇場などに次々とデビュー。15年以降はウィーン国立歌劇場やミラノ・スカラ座の重要公演への出演が相次いだ。「いま一番美しく歌えるソプラノ」という評の正しさを、LV21-22《リゴレット》ジルダ役で証明した。
-
ルーカス・ミーチェム
Lucas Meachem
《デ・シリエ》
ルーカス・ミーチェム
Lucas Meachem
《デ・シリエ》
バリトン
ノースカロライナ州出身。欧米の主要歌劇場で活躍する若手バリトン。2007年に《戦争と平和》ラエフスキー将軍役でMETデビューを果たす。フィガロ役で出演したLAオペラ《ヴェルサイユの幽霊》で2017年グラミー賞のベストオペラレコーディングを受賞した。METライブビューイングは14-15《道化師》シルヴィオ役、17-18《ラ・ボエーム》マルチェッロ役。昨年、スカラ座デビューとなった《タイス》アタナエル役でも高く評価された。
