新演出

ベッリーニ《夢遊病の娘》

La Sonnambula - Bellini

上映期間:
2025年11月21日(金)~11月27日(木)

※東劇のみ12/11(木)までの3週上映

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花嫁はなぜ不実を疑われた? 世界最高峰のコンビが歌う 美しすぎるほどのメロディに浸って贅沢に謎解きを

潔白な花嫁が不実を疑われた原因は、彼女の夢遊病にあった。スイスの山村を舞台にした結婚をめぐるロマンティックな物語は徹頭徹尾、心から湧き上がるような叙情的音楽と美しいアリアに彩られる。ベルカントオペラの第一人者R・フリッツァの指揮の下、この作品が十八番のN・シエラとX・アンドゥアーガによる世界最高峰の競演だから、興奮をそそられる。往年の名テノールR・ビリャソンの心理を掘り下げた演出で、陶酔の時間が約束される。

指揮:
リッカルド・フリッツァ
演出:
ロランド・ビリャソン
出演:
ネイディーン・シエラ、シャビエール・アンドゥアーガ、シドニー・マンカソーラ、アレクサンダー・ヴィノグラドフ
上映時間:
約3時間14分(休憩1回)
MET上演日:
2025/10/18
言語:
イタリア語
※ スケジュールは余儀なく変更されることがございます。

《夢遊病の娘》のあらすじ

スイスの山村。もとは孤児だったアミーナが裕福なエルヴィーノと結婚する日。彼女が指輪を受け取ったところで一人の紳士が現れる。実は村の領主の息子ロドルフォで、エルヴィーノの元恋人リーザが営む宿に泊まった彼は、 夜ごと現れる幽霊の噂を聞く。すると、ロドルフォの部屋に夢遊病のアミーナが現れた。それが「幽霊」の正体だった。そのまま寝てしまった彼女を見たエルヴィーノは、「不実」と誤解して婚約破棄を言い渡し、リーザと復縁するといい出すが…。

第1幕

スイスの村。エルヴィーノとアミーナの結婚を控えて村人があわただしく動いている。その中でただ一人浮かない顔をしている宿屋の女主人リーザは、過去にエルヴィーノと婚約していただけに面白くない。エルヴィーノは母の指輪をアミーナに贈り、愛を誓う。そこへ幼いころにこの地を去った領主のロドルフォ伯爵が故郷を懐かしんでやってくる。彼は素性を隠しているが、アミーナをみて青春の日に愛した人を思い出す。夜が更けるにつけ、村人が落ち着かなくなる。彼らが夜な夜な現れる幽霊におびえていることを知ったロドルフォはリーザの申し出を受けて宿に泊まることとする。ロドルフォが領主だと気付いたリーザが彼の部屋を訪れて媚を売っていると突然物音がする。リーザがあわててクローゼットの中に隠れると、そこに寝巻き姿のアミーナが現れる。リーザは彼女が伯爵の愛人であると勘ぐって出て行くが、伯爵は幽霊の正体がアミーナであり、彼女が夢遊病であることに気づく。眠りの中でもエルヴィーノへの愛を口にする彼女の姿に心を打たれた伯爵は、そっと部屋を後にする。しかし伯爵のベッドに眠るアミーナは人々から誤解を受ける。

第2幕

エルヴィーノが婚約の解消を言い渡し、アミーナから指輪を取り上げ、さらに当てつけとしてリーザと結婚すると宣言する。村人から事態を聞いた伯爵は村に駆け付け、アミーナの潔白と彼女が夢遊病であることを告げる。そのとき寝巻き姿のアミーナが不安定な梁の上をエルヴィーノへの愛を口にしながら歩いているのが見え…。

作品解説・あらすじ概要執筆:香原斗志(音楽評論家)

キャスト&スタッフ

  • リッカルド・フリッツァ

    Riccardo Frizza

    《指揮》

     

    リッカルド・フリッツァ

    Riccardo Frizza

    《指揮》

    ベルカント・オペラのスタイルを熟知し、歴史的な検証も加えつつ初演当時の輝きを引き出そうと努める指揮者。1971年、伊ブレーシャで生まれ、ミラノ音楽院で学んだ。G・ジェルメッティらに師事し、2001年に指揮者デビュー。ミラノ・スカラ座をはじめ欧米の主要劇場で広く指揮するほか、ベルガモのドニゼッティ・フェスティバルの音楽監督を務める。新国立劇場でも《アイーダ》《椿姫》など重要な演目を指揮した。METデビューは09年の《リゴレット》。

  • ロランド・ビリャソン

    Rolando Villazon

    《演出》

     

    ロランド・ビリャソン

    Rolando Villazon

    《演出》

    2000年代のオペラ界に旋風を起こした情感豊かなテノール。現在は演出にも力を入れている。1972年にメキシコで生まれ、99年にP・ドミンゴ主宰「オペラリア」で第2位になり、国際的に注目された。2000年以降、《ラ・ボエーム》《愛の妙薬》等の著名な演目で随一の人気となり、METには03年、《椿姫》でデビュー。09年に声帯の手術を受けて以降は、歌と舞台を知り尽くした演出家としての活躍が増え、各地で高い評価を受けている。METでも11年以降、数々の舞台に出演。

  • ネイディーン・シエラ

    Nadine Sierra

    《アミーナ》

     

    ネイディーン・シエラ

    Nadine Sierra

    《アミーナ》

    ソプラノ

    どの音域にもムラがなく滑らかな美声を自在に操り、音楽的にも演劇的にもハイレベルに表現するソプラノ。コロラトゥーラも鮮やかだ。1988年、米フロリダ州生まれだが、母はポルトガル人。M・ホーンに師事し、師の名を冠したコンクールに最年少で優勝し、16歳でオペラデビュー。METデビューは2015年《リゴレット》のジルダ役。LVは21-22《ランメルモールのルチア》、22-23《椿姫》、23-24《ロメオとジュリエット》など、いずれも圧巻の歌唱と演技だった。

  • シャビエール・アンドゥアーガ

    Xabier Anduaga

    《エルヴィーノ》

     

    シャビエール・アンドゥアーガ

    Xabier Anduaga

    《エルヴィーノ》

    テノール

    光沢ある輝かしい声に無限のニュアンスを加えて歌う新世代のスターテノール。1995年、スペインのサン・セバスティアンに生まれ、2016年、ペーザロのロッシーニ・アカデミーに参加後、たちまち頭角を現す。19年のP・ドミンゴ主宰「オペラリア」優勝後、パンデミックに見舞われたが、その後、欧米の主要劇場を一気に席巻した。METデビューは23年の《愛の妙薬》。なめらかで豊かな声と気品ある流麗なフレージングは、同世代で抜きん出ている。

  • シドニー・マンカソーラ

    Sydney Mancasola

    《リーザ》

     

    シドニー・マンカソーラ

    Sydney Mancasola

    《リーザ》

    ソプラノ

    瑞々しい美声でベルカントの旋律を紡ぐソプラノ。1987年に米カリフォルニア州で生まれ、2歳からヴァイオリンを学ぶ。オーバリン音楽院、フィラデルフィア声楽芸術アカデミーで学び、2013年、METナショナル・カウンシル・オーディションで優勝。フランクフルト歌劇場で経験を積み、19年に《カルメン》フラスキータ役でMETデビューした。25年のセイジ・オザワ松本フェスティバル《夏の夜の夢》にも出演。LVは23-24《カルメン》(フラスキータ役)などが好評。

  • アレクサンダー・ヴィノグラドフ

    Alexander Vinogradov

    《ロドルフォ伯爵》

     

    アレクサンダー・ヴィノグラドフ

    Alexander Vinogradov

    《ロドルフォ伯爵》

    バス

    深く艶のある低声を格調高く響かせるバス。1976年モスクワ生まれ。モスクワ工科大学物理数学科入学後、モスクワ音楽院声楽科に転向。ボリショイ劇場を経て世界に活躍を広げ、新国立劇場の《フィガロの結婚》、セイジ・オザワ松本フェスティバルの《エフゲニー・オネーギン》など来日も多い。METデビューは2018年の《ルイザ・ミラー》。LV18-19《カルメン》のエスカミーリョ役、24-25《セヴィリアの理髪師》のドン・バジリオ役でも強い印象を残した。

プロフィール執筆:香原斗志(オペラ評論家)

タイムテーブル

 

時刻の目安 項目 時間
  開映前映像 CM&客席映像 約6分
1幕 本編 ◆オープニング・解説(R・ギデンズ&MET総裁 P・ゲルブ) 約92分
第1幕
休憩  特典映像 ◆インタビュー(N・シエラ) 約8分
◆インタビュー(演出 R・ビリャソン)
休憩 客席映像(INTERMISSION) 約9分
特典映像 ◆2025-26シーズン予告 約17分
◆次回作《ラ・ボエーム》紹介映像
&出演者インタビュー(J・グリゴリアン&F・デ・トマーゾ)
◆インタビュー(指揮 R・フリッツァ)
◆インタビュー(X・アンドゥアーガ)
2幕 本編 第2幕 約56分
カーテンコール&クレジット 約6分
上映時間:3時間14分