花嫁はなぜ不実を疑われた? 世界最高峰のコンビが歌う 美しすぎるほどのメロディに浸って贅沢に謎解きを
潔白な花嫁が不実を疑われた原因は、彼女の夢遊病にあった。スイスの山村を舞台にした結婚をめぐるロマンティックな物語は徹頭徹尾、心から湧き上がるような叙情的音楽と美しいアリアに彩られる。ベルカントオペラの第一人者R・フリッツァの指揮の下、この作品が十八番のN・シエラとX・アンドゥアーガによる世界最高峰の競演だから、興奮をそそられる。往年の名テノールR・ビリャソンの心理を掘り下げた演出で、陶酔の時間が約束される。
- 指揮:
- リッカルド・フリッツァ
- 演出:
- ロランド・ビリャソン
- 出演:
- ネイディーン・シエラ、シャビエール・アンドゥアーガ、シドニー・マンカソーラ、アレクサンダー・ヴィノグラドフ
- 上映時間:
- 約3時間14分(休憩1回)
- MET上演日:
- 2025/10/18
- 言語:
- イタリア語
- ※ スケジュールは余儀なく変更されることがございます。
《夢遊病の娘》のあらすじ
スイスの山村。もとは孤児だったアミーナが裕福なエルヴィーノと結婚する日。彼女が指輪を受け取ったところで一人の紳士が現れる。実は村の領主の息子ロドルフォで、エルヴィーノの元恋人リーザが営む宿に泊まった彼は、 夜ごと現れる幽霊の噂を聞く。すると、ロドルフォの部屋に夢遊病のアミーナが現れた。それが「幽霊」の正体だった。そのまま寝てしまった彼女を見たエルヴィーノは、「不実」と誤解して婚約破棄を言い渡し、リーザと復縁するといい出すが…。 第1幕
スイスの村。エルヴィーノとアミーナの結婚を控えて村人があわただしく動いている。その中でただ一人浮かない顔をしている宿屋の女主人リーザは、過去にエルヴィーノと婚約していただけに面白くない。エルヴィーノは母の指輪をアミーナに贈り、愛を誓う。そこへ幼いころにこの地を去った領主のロドルフォ伯爵が故郷を懐かしんでやってくる。彼は素性を隠しているが、アミーナをみて青春の日に愛した人を思い出す。夜が更けるにつけ、村人が落ち着かなくなる。彼らが夜な夜な現れる幽霊におびえていることを知ったロドルフォはリーザの申し出を受けて宿に泊まることとする。ロドルフォが領主だと気付いたリーザが彼の部屋を訪れて媚を売っていると突然物音がする。リーザがあわててクローゼットの中に隠れると、そこに寝巻き姿のアミーナが現れる。リーザは彼女が伯爵の愛人であると勘ぐって出て行くが、伯爵は幽霊の正体がアミーナであり、彼女が夢遊病であることに気づく。眠りの中でもエルヴィーノへの愛を口にする彼女の姿に心を打たれた伯爵は、そっと部屋を後にする。しかし伯爵のベッドに眠るアミーナは人々から誤解を受ける。
第2幕
エルヴィーノが婚約の解消を言い渡し、アミーナから指輪を取り上げ、さらに当てつけとしてリーザと結婚すると宣言する。村人から事態を聞いた伯爵は村に駆け付け、アミーナの潔白と彼女が夢遊病であることを告げる。そのとき寝巻き姿のアミーナが不安定な梁の上をエルヴィーノへの愛を口にしながら歩いているのが見え…。
作品解説・あらすじ概要執筆:香原斗志(音楽評論家)
キャスト&スタッフ
プロフィール執筆:香原斗志(オペラ評論家)





































