【イベントレポート】幸四郎&染五郎 登壇 舞台挨拶付き上映会
- イベント・キャンペーン情報
2026年1月10日(土)東劇にて、新作シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』(幸四郎版)の舞台挨拶付き上映が開催されました。主演をつとめた松本幸四郎と、本作で共演した幸四郎の長男・市川染五郎がそろって舞台挨拶に登壇し、満員の観客を前に作品への思いを語りました。
2人は赤を基調とした衣裳で登場。幸四郎が「この前還暦になりましたので」とライらしい「嘘」で笑いを誘い、染五郎は演じたシュテン役をイメージしたメイクを解説しました。

シネマ歌舞伎公開への想いを問われると、「シネマ歌舞伎は、舞台で演じたものを新たな作品として観ていただける。この舞台が演じた先から消えてしまうのではなく、(未来に)残るものになったことを、とてもありがたく思います」と喜びを語りました。染五郎は父・幸四郎の言葉を受けて、「シネマ歌舞伎は歌舞伎の新たなジャンルの一つ。生まれ変わって皆さまに届くことがとてもうれしく、ありがたく思っております」と、公開への想いを伝えました。

幸四郎は収録公演について、「前回の公演(2007年の同タイトルInouekabuki shochiku-mix公演)は、新しい作品として上演しました。今回は、作る側も観る側も前回の公演を知っている状態。プレッシャーのようなものを背負って出ていました」と振り返りました。染五郎は、「ゲキ×シネの映像を何十回も観てきた、大好きな作品です。出演出来たことが、今もまだ信じられないくらい。次に出られるなら、ぜひライに挑戦したいです」と本作への思い入れを改めて語りました。

作品の大ファンでもある染五郎はライの一番印象的なシーンを問われると、中盤の牢獄のシーンを挙げました。「一気に悪が深まる場面。一緒に舞台立っていた時も、本当に怖かったです」と、共演者目線で幸四郎演じるライの凄まじい迫力を伝えました。幸四郎がシュテンを演じた染五郎についてコメントを求められ、「殺陣(立廻り)に希望が持てた」と遠回しに褒めると、吉崎がすかさず「格好良かったですよね!」と応じます。幸四郎が「これからもたくさん人を斬るところを観たいです」と冗談交じりに語り掛けると、染五郎も「できるだけ多く斬りたいと思います」と応えて笑いを誘いました。


最後の挨拶では、染五郎から「実は、シュテンの拵えをするときは、爪を紫に塗って、その上に緑で一本一本違う模様を描いていました。それが見えるかはわからないけれど、客席からは見えない部分がシネマ歌舞伎だとアップでクリアに観ることができます。ぜひ何度も観て、違う楽しみ方をしてみていただきたいです」とアピール。幸四郎は「こうやって多くのお客様にお見せする場をいただきました。23日に公開となる尾上松也さん主演の松也版も、まったく印象が違いますので、そのバージョンも楽しんでいただきたい。(染五郎の)ネイルの模様を見つけられるまで何度も足を運んでください。今日はお運びいただきありがとうございました」と締めくくりました。

2人の息の合った掛け合いで終始笑顔にあふれた舞台挨拶。最後に、1月8日に誕生日を迎えたばかりの幸四郎に、スタッフからサプライズの花束が贈呈されました。幸四郎が「1月8日生まれには変わり者が多いです。受け入れて変わり者として生きていこうと思います。今年も1年またよろしくお願いします」とユーモアあふれる挨拶をすると、観客からは笑いと共にあたたかな拍手が贈られました。
シネマ歌舞伎『歌舞伎NEXT 朧の森に棲む鬼』は、松本幸四郎主演の幸四郎版が現在絶賛上映中。主演違いの尾上松也主演・松也版は1月23日(金)に公開となります。

【スタッフクレジット】
幸四郎/ヘアメイク・鶴﨑知世(カフー)、スタイリスト・川田真梨子
衣裳協力 ONtheCORNER(電話番号045-211-4565、〒231-0023横浜市中区山下町108小黒ビル301)
染五郎/ヘアメイク・桂川あずさ、スタイリスト・中西ナオ
衣裳・スタイリスト私物