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【作品データベース】長崎物語ながさきものがたり

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・79分 京都作品
斎藤良輔が戦後最初の長瀬喜伴と共同で脚本を執筆し、大曾根辰夫監督作品。撮影は服部幹夫が担当し、水島道太郎、折原啓子、逢初夢子が主演する他、江戸川蘭子が出演。

STORY
昭和十六年ミナト長崎の秋まつり、やくざ稼業に身を落とし今「はま重」の身内として羽ぶりをきかす直吉(水島道太郎)を、旧友の牧師沢田(永田光男)は何とかして正道に戻そうと就職の世話までしたが、直吉は好意を蹴ってカフェーの女おふじ(逢初夢子)のもとに去った。カフェー・カモメの開店祝いに相政組の与太者を殴ったことから直吉はその夜一味の襲撃を受け、傷ついた体でとある屋敷の勝手口に逃れ、女中静江(折原啓子)の看護を受けた。翌日直吉をかくまったことから主家を出された静江は、あてもなく前途への希望を失って海を見ていた。直吉は身寄りのない彼女を救うため子分三郎(山口勇)を下宿から追い出して部屋を提供した。直吉を静江に取られたと邪推したおふじは、彼女に対し直吉の逆宣伝に出たが、静江は一筋に直吉を信じ、仕立ものなどに自活の道を歩むのだった。直吉と散歩に出た日、彼女は愛の告白をしようとしたが、直吉は無言で別れて行った。その時彼には召集が来ていたのだ。あとで知った静江は波止場に駆けつけたが、直吉の船はすでに汽笛の尾を引いて沖に出ていた。それから五年、平和の蘇った長崎の同じ秋の祭の日、直吉は復員して来た。子分の三郎も結婚していたし、おふじもキャバレーのマダムで成功していた。おふじから静江が彼の子供を生んで、その子誠一とともに彼の帰りを待っていることを聞いた直吉は、すぐ静江に会ったが、なぜか彼の気持ちは晴れなかった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
水島道太郎
折原啓子
逢初夢子
- スタッフ -
監督:大曾根辰夫
脚本:斎藤良輔
脚本:長瀬喜伴
撮影:服部幹夫
音楽:鈴木静一

配給:松竹
Ⓒ1947松竹株式会社

ジャンル:現代劇