シミキンの探偵王

公開日：1948年7月3日（土）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・72分　大船作品
脚本は斎藤良輔、監督は佐々木啓祐、森田俊保が撮影を担当、音楽は万城目正。清水金一主演、坂本武、大坂志郎、朝霧鏡子、美鈴栄子、堺駿二、江戸川蘭子などが出演する。

STORY
パン屋村川幸吉（坂本武）の一人息子金六（清水金一）は探偵小説に読みふけった挙句、探偵狂になり、親父の言うことにも妹夏子（美鈴栄子）の忠言にも一切耳を貸そうとせず、相棒の藤川（大坂志郎）と日夜探偵の真似事をおっぱじめていた。折も折、当時帝都を騒がしていたＸ怪盗団の首領が、金六をいよいよ刺激して、今や狂気じみた活躍振りであった。ところが生来いささかピントはずれの金六のこと、することなすこと間の抜けているのが甚だしい。今日も今日とて、怪しい男と見て後をつけたのが木島刑事（堺駿二）で、こっぴどくどやされたが、それが機縁で顔なじみになる。ある日相棒の藤川が来て、自分の親せき大川嘉兵衛（山路義人）がＸ怪盗団に襲われる危険にさらされているので、護衛として金六に来てくれとのこと。金六は喜び勇んで大川家に乗り込む。嘉兵衛の一人娘和子（朝霧鏡子）は金六をみて失望する。嘉兵衛は早速金六を秘書として外出するが、金六は預かった財布をすられてしまう。嘉兵衛はカンカンになりお前は帰れと命じ、自分一人で行ってしまう。途中怪しげな女に話しかけられ一緒に自動車に乗り込むと、これが実はＸ怪盗団首領吉田（南新一郎）の情婦であった。嘉兵衛は吉田一味の隠れ家に連れこまれ自宅には五十万円の身代金をよこせという脅迫状が舞い込む。