映画・アニメの世界

【作品データベース】君待てどもきみまてども

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・88分 大船作品
池田忠雄がアレキサンドル・デュマ・フィス「椿姫」より脚本を書き、中村登が監督に当たる。撮影は厚田雄春が担当。月丘夢路と龍崎一郎が主演し、津島恵子、井川邦子、佐田啓二をはじめ、文学座の杉村春子や清水一郎、岡村文子らがそれぞれ助演。

STORY
宮川真佐子(月丘夢路)は、歌姫の流星を誇るかのように傲慢で贅沢で、虚栄心が強いという。その記事を取ろうとして無造者の××雑誌記者中原浩二(龍岡一郎)は親友伊藤(佐田啓二)の紹介で宮川真佐子に会う。パトロンらしい松下(清水一郎)は嫌な目で中原を見下ろしていた。しかし中原はある一日「いい人間によってのみ、いい芸術は生まれるもんですよ」と言って、真佐子の本性を知る為彼女と一緒に映画、遊園地、ボートに乗ることによってそのベールを一枚一枚はがしていった。急に彼等は愛し合う仲まで発展していった。真佐子にしてみれば、母のため家のために幸福を知り得なかった。しかし今は愛情の誠実の喜びを知って、彼女自身彼女の周囲から山奥に浩二と共に立ち去った。幸福な日は続いた。真佐子の友、光子(津島恵子)は何くれと面倒を見てくれた。突然、浩二の母(杉村春子)が彼の留守に尋ねて「浩二を帰してくれ」と真佐子に願った。愛する人を奪われる切なさは真佐子もわかった。この母を救い、彼の許婚を救えると、去って行くことがすべてが解決するような気がした。それは真佐子は暗い過去をもつ女であり、歌声一つでどうにでもなるから。だが、浩二は絶望と自堕落に狂ってしまった。面影をたどって恒子(井川邦子)を見つけたが、彼の心はますます苦しむばかりである。浩二の母は遂に己の非を悟り、真佐子に浩二を救ってくれと泣きながらすがった。しかし既に真佐子は松下と結婚していた…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
月丘夢路
宇佐美淳
杉村春子
佐田啓二
津島恵子
- スタッフ -
監督:中村登
脚本:池田忠雄
撮影:厚田雄春
音楽:田代与志

配給:松竹
Ⓒ1949松竹株式会社

ジャンル:現代劇