映画・アニメの世界

【作品データベース】てんやわんや

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・96分 大船作品
「毎日新聞」に1948年から1949年にかけて連載された獅子文六による日本の小説、またそれを原作とする。太平洋戦争の終戦直後、獅子文六が妻の実家がある愛媛県宇和島市津島町(旧北宇和郡岩松町)に疎開していた時の様子を題材としている。小説を原作とする映画が1950年に公開された。宝塚歌劇団出身である淡島千景の映画デビュー作で、第1回ブルーリボン賞主演女優賞を受賞している。

STORY
宇和島市を題材にした『大番』と同じく愛媛県南予地方の人情、文化、方言などを詳しく知ることができ、この地方特有の「牛の突き合い」(闘牛)、「牛鬼」(お祭りの練り物)岩松川の大うなぎ(愛媛県の天然記念物)とっぽ話(ホラ話)や戦後すぐにおこった「南海大地震」などが興味深く紹介されている。主人公犬丸順吉(佐野周二)は、戦犯の容疑を恐れ、師事していた代議士鬼塚の郷里「相生町」(津島町がモデル)に疎開する。彼は鬼塚の紹介で「相生長者」の家に食客として住み着き、彼や彼の知人から厚遇される。饅頭食いの越智善助、うなぎ取りの名人田鍋拙雲、謄写版恋文三割歩留り多賀谷青年など、ユニークな人物が多く登場することで、戦後の荒廃した東京と、のんびりとした「相生町」の好対照が見事に描かれている。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐野周二
淡島千景
志村喬
薄田研二
藤原釜足
三井弘次
桂木洋子
- スタッフ -
原作:獅子文六
監督:渋谷実
脚色:斎藤良輔
脚色:荒田正男
撮影:長岡博之
音楽:伊福部昭

配給:松竹
©1950松竹株式会社

ジャンル:現代劇