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【作品データベース】黒い花くろいはな

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・97分 京都作品
梅崎春生の原作から八住利雄が脚本を書き、大曾根辰夫が監督。製作は杉山茂樹、出演は久我美子、佐田啓二、鶴田浩二、若山セツ子、宇多川博靖、小沢栄、坪内美子など。

STORY
鷹野マリ子(久我美子)は、戦時中学徒動員にかり出され、最初は被服工場で働いていた。大空襲のあった夜女としての初潮を見たが、継母(坪内美子)から忌わしいものを見るような態度を受けて、傷み易い乙女心をしたたかに傷つけられ、それ以来この期間が来ると自分でも制御出来ない心持ちになるのであった。被服工場の次に働いていた郵便局で終戦の瞬間を迎えたが、この厳粛なるべきときに郵便局主任(山路義人)は彼女にいどみかかろうとしたのだった。荒ぶれた心に家庭は冷たく、女学校を卒業すると洋裁学校へ行くと称して、ダンスホール通いに浮身をやつしていたが明子(志織克子)という変態的な女友達につきまとわれ、ついに巷のズベ公たちの中に安らかな心の憩いどころを得るようになった。けれど軽井沢に疎開していた知り合いの中野家の引っ越し手伝いに行って、息子の宗一(佐田啓二)と愛し合うようになったのも束の間、浅間山の大爆発で、宗一が死んでからは、マリ子は家庭に帰らず、ズベ公のチコ(若山セツ子)のたむろする喫茶店に入りびたった。その間に、愚連隊の仲間に入っている幼友達の保(宇田川博靖)に会うが、お互いに正道に立ち返るように戒め合いながら、どちらも暖かく迎えてくれる家はないのだった。保が捕えられて感化院送りになったとき、保へ差入れのことで、保の仲間の隊長浅川(鶴田浩二)を訪ねて、マリ子は彼から犯され悪性の病気までうつされてしまった。保は感化院を逃げ出し巷に帰って来たが、マリ子のいっそうに堕ちた姿を見ると、更生の誓いも忘れ、二人して更に泥沼へ落ち込んで行った。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
久我美子
若山セツ子
佐田啓二
鶴田浩二
坪内美子
- スタッフ -
原作:梅崎春生
監督:大曾根辰夫
脚色:八住利雄
撮影:太田真一
音楽:加藤光男

配給:松竹
Ⓒ1950松竹株式会社

ジャンル:現代劇