映画・アニメの世界

【作品データベース】とんかつ大将 とんかつたいしょう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・95分 大船作品
富田常雄の原作を、川島雄三が脚色・監督したもの。佐野周二が主演。クレジット部分が散逸したため現行フィルムでは新規作成されている。長屋住まいの青年医師、荒木勇作(佐野周二)は、「とんかつ大将」と呼ばれ長屋の住民たちに親しまれていた。ある日、同じ長屋に住む老人が車にぶつけられ、その車の主・真弓(津島恵子)が金で解決しようとするのを勇作がやりこめる。その夜、飲み屋「一直」の女主人・菊江(角梨枝子)の弟・周二が喧嘩でケガをして病院にかつぎ込まれると、そこの院長の真弓だった…。



STORY
長屋に住む青年医師荒木勇作(佐野周二)は俗称「とんかつ大将」と呼ばれ、みんなに親しまれていた。純情の艶歌師町田吟月(三井弘次)と兄弟のようにして同居していたが、吟月は浅草裏の飲み屋「一直」の女主人菊江(角梨枝子)に惚れて、一夜勇作を誘って飲みに行った。折も折、菊江の弟の周二(高橋貞二)が喧嘩で怪我をしてもどって来たので、勇作はその手当をして近くの病院へかつぎ込んだ。ところがその病院の女医が、昼間勇作が自動車にぶつけられた太平老人(坂本武)に代わって、さんざん油をしぼってやった自動車の主真弓(津島恵子)であった。てきばきと手術をする勇作の姿に、菊江も真弓もひきつけられて行った。やがて傷の直った周二も勇作に諄々と意見され、不良から足を洗うべく、自主して行った。勇作には学徒出陣の時未来を約束した多美(幾野道子)という恋人があったが、終戦で復員して帰って見ると、その多美は彼の親友丹羽(徳大寺伸)と結婚して利春(設楽幸嗣)という子供さえもうけていた。しかも生活の苦しさから、つい多美が百貨店で万引きをして捕らえられたのを勇作が救ってやったことを、丹羽はかえって恨みのこもった眼でみるのだった。一方真弓の病院では、悪徳弁護士大岩(北竜二)のすすめで、勇作たちの住む長屋を取り壊す計画をすすめていたが、勇作は長屋の人々の困窮を想って反対運動を起こした。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐野周二
津島恵子
角梨枝子
三井弘次
- スタッフ -
原作:富田常雄
監督:川島雄三
脚色:川島雄三
撮影:西川亨
音楽:木下忠司

配給:松竹
©1952松竹株式会社

ジャンル:現代劇