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【作品データベース】伊豆の艶歌師いずのえんかし

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・44分 大船作品
脚本は久保光三、監督は、原研吉、渋谷実、中村登等の監督の助手をつとめた西河克巳、撮影は高村倉太郎である。主な出演者は佐田啓二、幾野道子、太田恭二、折田衣子、日夏紀子、鶴田六郎に久保幸江、ベテラン小林十九二、清水一郎など。シスター映画の第一作。*シスター映画製作には二つの目的があり、一つはこの中篇作品によって新人監督や新人俳優の修練の場とすること、もう一つは契約館から併映他社作品を駆逐することであった。

STORY
伊豆の温泉町を流す艶歌師たちの常宿、春風楼という安宿は彼等の親分格飛島の経営だったが、実際はスイバレの力(清水一郎)という男が縄張りをおさえて、横暴の限りをつくしていた。力は土地の売れっ子芸者もとめをつけまわしていたがもとめ(幾野道子)は同じ艶歌師の潤(佐田啓二)を愛していた。潤は力にたいして弱い仲間をかばってやって皆から親しまれていたが、殊に胸を冒されている相棒の新吉(太田恭二)のことを心配していた。その新吉も、愛人の菊枝(日夏紀子)と妹美也子(折田衣子)と一緒に住めるようになったが、潤を眼の敵にする力と最後の対決を迫られたとき、新吉が重態の体でとび出して来て力を刺殺してしまった。それが新吉の潤への感謝の気持ちだった。新吉の死は、美也子や菊枝には深い悲しみだったが、潤はもとめと新しい生活へ出発し、力のいない春風楼には明るい空気が漂うようになったのだった。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐田啓二
幾野道子
鶴田六郎
久保幸江
- スタッフ -
監督:西河克巳
脚本:久保光三
撮影:高村倉太郎
音楽:木下忠司

配給:松竹
Ⓒ1952松竹株式会社

ジャンル:現代劇