相惚れトコトン同志

公開日：1952年4月18日（金）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・77分　大船作品
川島雄三が鹿島孝二の「平凡」所載の原作から脚色し、監督している。撮影は西川亨。主な出演者は高橋貞二、小林トシ子、吉川満子、岸惠子、井川邦子の他、久保幸江が出演している。

STORY
山の手のある花柳界のまん中にある「寿司清」の夫婦（坂本武、望月優子）は、戦死した息子の友達・都留貞二（高橋貞二）を二階に下宿させていたが、両親のない貞二をゆくゆくは自分たちの養子にするつもりで、その嫁さがしに夢中になっていた。貞二は養子の件には異存はなかったが、彼はすでに矢場の娘加代子（岸惠子）と愛し合っていた。ところが清造夫婦は加代子の父源吉（河村黎吉）と仲が悪く、隣家の阿波屋の唄好きの娘初江（久保幸江）をと心に決めていた。貞二は学校を卒業すると清造夫婦の期待にそむいて民間放送会社に入社した。その貞二に若い芸者雪千代（井川邦子）も、放送会社の佐藤藤平（日守新一）の姪トシ子（小林トシ子）も想いをよせた。加代子は清造夫婦が貞二と初江の縁談を進めていることを知り、その上大島の御神火まつりの現地録音に貞二と雪千代とが一緒に行ったときいて、すっかりしょげてしまうが、やはり大島へ貞二のあとを追って行く。貞二には会えなかったが雪千代の口から彼が加代子のことだけを想っていると聞いて、東京のさくら祭りの仕事をしている貞二の許へ駆けつけた。