映画・アニメの世界

【作品データベース】郷愁きょうしゅう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・103分 大船作品
雑誌「主婦と生活」に連載された吉屋信子の原作「幻なりき」から橋田寿賀子が脚色し、岩間鶴夫が監督に当たっている。撮影は西川亨。主な出演は轟夕起子、岸惠子、佐野周二、高田稔、笠智衆の他、設楽幸嗣、大坂志郎、森川まさみなど。

STORY
仏印の大華僑楊氏の美しい未亡人芳蘭(轟夕起子)は、元は岸本比奈という日本女性であった。仏印からはるばる日本へ帰ってきたことで、人々は色々と噂し合った。比奈はその昔笹川弘(高田稔)の妻で、苛酷な姑を刺したことから入獄し、離縁になったのだった。獄中で娘の雪子(岸惠子)を産み、産衣のまま踊りの師匠栗林達雄(佐野周二)にもらってもらった。比奈はその娘恋しさに帰ってきたのだった。比奈の事件以来家運が傾き貧しい暮らしをする兄の順吉(笠智衆)は、かたくなに比奈に会おうとしなかった。ようやく栗林家のありかを突き止め、達雄に会って雪子を返してくれと頼むが、手塩にかけた雪子をいまさら手放すことはできないと拒絶された。昔密かに比奈を想っていた達雄にとっては、雪子の中にその面影を求めようという気持ちもあった。比奈は激しく失望するが、雪子が達雄とその妻さだ(三宅邦子)の愛情の中でどんなに幸福に育っているかを見ると、自分がもはや余分な存在でしかないことを悟って、一人淋しく箱根に逃れた。しかし達雄夫婦は雪子を比奈に返すべきだと考えるようになり、達雄が雪子を箱根に連れていく。そこでの楽しい対面に、比奈は自分が母であることを明かさずに一人で先に帰京した。達雄と雪子が帰宅してみると、さだは、達雄と雪子と比奈と三人で幸福になってくれ、と書いて実家へ帰っていた…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
轟夕起子
岸惠子
佐野周二
三宅邦子
- スタッフ -
原作:吉屋信子
監督:岩間鶴夫
脚色:橋田寿賀子
撮影:西川亨
音楽:吉沢博
音楽:奥村一

配給:松竹
Ⓒ1952松竹株式会社

ジャンル:現代劇