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【作品データベース】緑の風みどりのかぜ

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・101分 京都作品
富田常雄の原作で、脚色を柳井隆雄、監督を原研吉、撮影を森田俊保がそれぞれ担当。主な出演者は、高峰三枝子、大木実と紙京子、上原謙、その他吉川満子、夏川大二郎、河津清三郎など。

STORY
外科医高木啓子(高峰三枝子)は盲腸患者の手術を佐々院長(山路義人)に任されたが、既に手遅れになっていた為死なせてしまった。啓子に落ち度はなかったが、彼女にとって初めての大手術であったため、このことは非常な痛手となった。それを慰め力づけてくれたのは内科医の同僚緒方(夏川大二郎)だった。緒方は啓子を愛していたが内気なため積極的な表現が出来ないでいるうちに、彼の親友の瀬戸(河津清三郎)が、指の治療を受けて一眼で啓子が好きになり結婚を申し込んだ。彼は少壮実業家で、一年ほど前妻を胸の病気で失った男だった。啓子は父の亡き後、母(吉川満子)と弟(大木実)を抱えて生活と闘っていたので、結婚に対しても現実的な考えを持っていた。資産も実力もある瀬戸には叶わぬと緒方が他の娘と婚約した時、啓子は瀬戸と結婚をしてもよいと考えた。しかしこのことで、啓子の従兄でよき相談相手の曾根隆(上原謙)は思いがけず自分が啓子を愛していたことに気付いた。啓子の弟荘太郎は銀座裏のアルバイトで、花売娘の佐川ミキ(紙京子)という女と仲良しになった。ミキの母は啓子の第一回目の手術で死んだ患者だった。荘太郎はミキと結婚しようとして啓子に強く反対されると家を出てしまった。貧乏作家の隆は荘太郎とミキの結婚はバカげているかも知れないが、美しくもあるじゃないかと啓子に言ったが、啓子は人生は詩や小説とは違うと言い張るのだった。瀬戸との結婚の迫ったある日、啓子は掛け持ちしている婦人科病院から急患でよばれた…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高峰三枝子
上原謙
紙京子
大木実
河津清三郎
- スタッフ -
原作:富田常雄
監督:原研吉
脚色:柳井隆雄
撮影:森田俊保
音楽:加藤光男

配給:松竹
Ⓒ1952松竹株式会社

ジャンル:現代劇