映画・アニメの世界

【作品データベース】鳩 はと

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・44分 大船作品
「ハト少年」として新聞に書かれた実話から「適齢三人娘」と中山隆三が脚色し、新人監督野村芳太郎がメガフォンをとっている。野村芳太郎は故野村芳亭の一粒種で、戦後復員して助監督として働いていたもの。撮影の赤松隆司も新人である。上映時間44分のSP映画。SP映画とは松竹独特のシスター映画で、姉妹篇“Sister Picture”のこと。上映時間40~50分を限度としている。

STORY
三浦勇(石浜朗)の通う高校では伝書鳩を飼育する友人が数人いて、なかでも友田一郎(磯貝元男)の家には立派な鳩舎があった。勇は一郎の家へ遊びに行って一番の子鳩を貰って来た。勇は反対する父(有島一郎)に、何もかも自分一人でやるからと約束して鳩を飼うことを許してもらった。その子鳩が、いつまでも馴れないので、ある日勇は一郎の家から大切な親鳩を借りて来たが、不幸にも猫に喰い殺されてしまった。責任を感じた勇は、二万円もする親鳩を弁償するため、自分が働いてお金を貯めようと思い、家出して、甲州の葡萄園へ働きに行った。勇の家出によって人々ははじめて彼をあまりに責めすぎたことに気がついた。数日後、勇の仲良しの綾子(小園蓉子)の許へ、一生懸命働いているとの勇からの便りがあって、人々は初めて愁眉をひらいた。そして温かい心で彼を迎えに出発した。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
石浜朗
有島一郎
美山悦子
小園蓉子
- スタッフ -
監督:野村芳太郎
脚本:中山隆三
撮影:赤松隆司
音楽:木下忠司

配給:松竹
©1952松竹株式会社

ジャンル:現代劇