リンゴ園の少女

公開日：1952年11月20日（木）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・95分　配給作品（新芸プロ作品）
阿木翁助、小沢不二夫、龍野敏共作のラジオ東京連続放送劇を長谷川公之と小沢不二夫が共同脚色し、島耕二が監督した松竹大船作品。撮影は厚田雄春、音楽は米山正夫。出演者は美空ひばり、山村聡、高堂国典、小園蓉子、坂本武、三井弘次など。

STORY
津軽の少女マルミ（美空ひばり）は、祖父の公平（高堂国典）と二人で山川リンゴ園を経営している。好きで上手な彼女の歌を公平はあまり喜ばないので、マルミはこっそり亡き母の墓前で歌ったりしていたが、そのとび抜けた天分を認める近所の大倉リンゴ園の娘、中学校の音楽教師純子（小園蓉子）は、かねてよりヒット・メロディ「リンゴ追分」で有名な作曲家野村哲郎（山村聡）にマルミを師事させようと計画していた。「リンゴ祭」の音楽会にのぞむため来縣した野村は純子の手引きでマルミの歌をきき、その才能に驚いたが、さらに彼女が山川リンゴ園の孫娘と聴くと、顔色を変えた。マルミの亡母千代は彼の青年時代の愛人であり、マルミは野村の子だったのである。薄命の娘を傷む公平は野村の詫びを頭から相手にせず、マルミにも父と会うことを禁じた。一方、県会議員に落選した純子の父源吉（見明凡太郎）は、公平抱込みを蹴られた腹いせに、公平の納屋から品評会出品用の一等リンゴを盗み出させたため、彼の出品は敗れてしまう…。