INTRODUCTION
上映時間・92分　大船作品
中野実の原作から、柳沢類寿が脚本を、川島雄三が監督、西川亨が撮影をそれぞれ担当。出演者は、鶴田浩二、川喜多雄二と角梨枝子、大坂志郎、桜むつ子、日守新一、小林トシ子、それに落語の桂小金治など。全国的にヒットした。

STORY
自由大学の学生山地丈太郎（鶴田浩二）、木原震二（川喜多雄二）、梶英雄（桂小金治）の三人はアルバイト合資会社を作り、山地はその社長格で、近所の食堂ワンダフルの娘ラン子（東谷瑛暎子）はそのシンパだった。観光ガイドで作った資金を梶がスラれてから、神経をたてていた山地がある日眼つきの悪い男を捕えた。その老スリは山地にいさめられ更生をちかって金を出したが、その金は山地たちの金ではなかった。山地たちが住むアパートの隣室へ越して来た山田瑞枝（小林トシ子）という美しい娘は、大陸で行方不明になった父を探していたが、その父が実は老スリ野島末吉（日守新一）だった。しかし山地たちは観光ガイドをして知り合った内海玲子夫人（高橋トヨ）の紹介で日本一興業へ就職するが、社長の内海氏が瑞枝の持っている父の写真とそっくりなので、てっきりそうだと思い、瑞枝を喜ばせる。一方野島末吉には、お松（角梨枝子）という女スリの養女がいるが、お松は父を改心させた山地という男に憤慨して会って見ると、その怒りは吹きとんで、彼女もスリをやめようと思うほど彼にひきつけられた。しかし山地の心が瑞枝にあると知って、嫉妬にかられ、瑞枝の父は末吉だとバラしてしまった。瑞枝はそのため失踪し、お松も後悔して山地に協力してその行方を探した。瑞枝は内海氏に会って事の次第を打ち明けていた。

- キャスト -
鶴田浩二
川喜多雄二
角梨枝子
大坂志郎
日守新一
- スタッフ -
原作：中野実
監督：川島雄三
脚色：柳沢類寿
撮影：西川亨
音楽：木下忠司

配給：松竹
Ⓒ1953松竹株式会社

ジャンル：現代劇