疾風からす隊

公開日：1953年3月26日（木）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・97分　京都作品
村上元三の原作から柳川真一が森田龍男と共に脚色、内出好吉が監督している。撮影は服部幹夫。出演者は高田浩吉、草間百合子、北上弥太朗、岸惠子、十代目岩井半四郎など。

STORY
幕末の頃、幕府の弾圧に抗して要人を次々と倒して行くからす隊なる覆面黒衣の武士の一隊があった。目付役野添民部（富本民平）は来客関彦之進（小林重四郎）と碁の対局中、からす隊とおぼしき一隊に襲われ殺された。居合せた目明し吉五郎も彼等の一刀をあびた。民部の息子勝馬（高田浩吉）は旅から帰ってこれを知り妹さくら（草間百合子）と復仇を誓った。民部の葬式の夜、からす隊の脅迫を受けた関彦之進（小林重四郎）の屋敷を勝馬や吉五郎の息子千太郎（十代目岩井半四郎）、子分半次（横山エンタツ）などが警戒したが、この時二組のからす隊がはち合せをするのを見た。驚いて逃げ出す一方の黒装束に峯打ちを喰わせた片方の覆面武士が、「本物のからす隊にはこんな奴はおらん」といって去った。数日後、将軍家茂上洛の警護に当る浪士隊のなかに勝馬、千太郎、半次の姿が見られた。木曾路では、勝馬は旅芸人一座の女座長お京（岸惠子）の難儀を救い、同じく関の配下に欺されて木曾路から京へ向つたさくらを救いにかけつけた千太郎と半次を、木曾川のもつこの渡しで救ったのが、本ものからす隊々長中久保主水（月形龍之介）であった。この頃倒幕に活躍する勤王志士桂小五郎（北上弥太朗）の影にあって援護するのがからす隊であった。ある夜からす隊の本拠を襲った勝馬は足をすべらして土堤下に落ちてお京に救われた。お京の小屋で、勝馬は千太郎と半次に再会し、一座の出刃打ちの名人雷蔵が偽からす隊であることを知ったが、妹さくらは、関一味に再びさらわれていた。