女学生の手帳・乙女のめざめ

公開日：1953年9月1日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・96分　大船作品
「主婦と生活」所載の常安田鶴子作「おんなの診察室」の映画化で、椎名利夫が脚色し、萩山輝男が監督している。撮影は長岡博之、音楽は田代与志。主な出演者は紙京子、藤乃高子、東谷暎子、小園蓉子、野添ひとみ、伊沢一郎、三橋達也、大木実、その他に岸本公夫、穂高紀子など。

STORY
東京郊外のある女子高校のグラウンドでは、今日も若い生徒達がはつらつと青春の息吹を発散させている。早川先生（岸本公夫）に「完全なる結婚」をプレゼントしたりする大村時江（紙京子）は、そういう変わった性格から、級友達に不良少女とみられている。クラスの太田みどり（藤乃高子）は隣家の医大生相良一郎（三橋達也）とゆききしていたが、映画館で知り合った宮下（伊沢一郎）と交際を重ねている内に、卑劣な宮下に唇を奪われた。夏休にみどりは級友の南千代子（小園蓉子）、沢村静子（東谷暎子）や、一郎、その学友福島大吉（大木実）らと芦の湖畔へキャンプに来た。時江も母の経営する待合の馴染み客堀田（三井弘次）に連れられて箱根へ来ていた。一郎と顔を合わせた時江は、熱情的に言いよるが、受けつけられぬとみるや、全裸のまま湖水を泳ぐ。その夜時江は堀田の策略に乗って、酔い潰れるが、気がついた時、某省課長でみどりの義兄である高井浩（須賀不二男）が居合わせたのを誤解し、二階から飛び降りて重傷を負う。この事件は学校当局の問題となったが、みどりの懇願で高井が時江の潔白を証明したので、事無きを得る。宮下に脅迫されたみどりは、思いあぐねて家出し、自殺を決意する…。