映画・アニメの世界

【作品データベース】花の生涯・彦根篇、江戸篇 はなのしょうがい・ひこねへん、えどへん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・180分 京都作品
井伊直弼の波乱にとんだ生涯を、舟橋聖一の原作をもとに描いた大河ドラマ。彦根藩主から江戸へ下り、のちに大老となって開国条約の処理にあたり、桜田門外で暗殺されるまでを、3時間の長尺だが、力のある演出で見せる。歌舞伎役者の八代目松本幸四郎が映画初出演。監督は大曾根辰夫。

STORY
天保十三年彦根城内の埋木舎で直弼(八代目松本幸四郎)は騒然たる時勢を外に茶道三昧の暮らしを送っていた。友人の国学者長野主膳(高田浩吉)が懇な三味線の師匠村山たか女(淡島千景)を紹介され、不思議な魅力の虜となり、側女志津(幾野道子)の嫉妬も家老外記(薄田研二)の忠告も退け、日夜たか女との交情に溺れた。しかし彼女が主膳と訳のあるのを知った直弼は、さっぱり彼女と手を切った。弘化三年、直弼は兄の後をついで藩主となり。江戸城へ初登場し、某大名の息女昌子(北見礼子)を正室に迎え、女中佐登(月丘夢路)は直弼の子を懐妊、名を理和と改めた。主膳が国学寮の学頭についた頃から外国との開港問題が世を騒がせ、日本の為に開国を主張する直弼は攘夷党に狙われる身となった。主膳とたか女は秘かに京都へ行き、攘夷党の情報を集める為、たか女は加寿江と改名し寺侍多田一郎(河野秋武)と情を通じた。彼女の魅力に狂態を示す父に、息子帯刀(大木実)は、たか女を斬ろうとしたが、却って事実を打明けられて同志となった。安政大地震の後ハリスは日米条約の締結を迫り、幕府の重臣は狼狽した。主膳はたか女を九条関白(徳大寺伸)に接近させ、攘夷論を切り崩そうとする。直弼は遂に押されて大老となり、国家のため反対を押切って仮条約に調印、加えて水戸藩に抗して紀州慶福を立てた…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
八代目松本幸四郎
淡島千景
月丘夢路
高田浩吉
鶴田浩二
宮城千賀子
- スタッフ -
原作:舟橋聖一
監督:大曾根辰夫
脚色:八住利雄
撮影:石本秀雄
音楽:鈴木静一

配給:松竹
©1953松竹株式会社

ジャンル:時代劇