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【作品データベース】お嬢さん社長おじょうさんしゃちょう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・93分 大船作品
富田義朗と柳沢類寿の共同脚本を、川島雄三が監督した。西川亨、万城目正がそれぞれ撮影、音楽を担当している。16歳の美空ひばりが菓子会社の女社長になり、これに浅草の歌劇をからませた物語。SKDの江川滝子が映画初出演。

STORY
雷社長の聞こえも高い日本一乳菓の小原重三郎(二代目市川小太夫)も持病には勝てず、遂に社長の椅子を孫娘のマドカ(美空ひばり)に一任する。マドカは十六歳の歌がすきな少女、歌劇スターを夢みるせいか、秘書の由美子(月丘夢路)が心配するほど仕事に乗り気ではない。彼女は、ふとしたことからK劇場の舞台監督秋山(佐田啓二)と友達になり、彼が住む浅草裏お稲荷横丁の住人たち、広告デザインの研究青年並木(大坂志郎)やその恋人菊子(小園蓉子)、剽軽な三八(桂小金治)とも知りあう。三人の師匠、幇間の桜川一八(坂本武)はマドカが娘ひとみの少女時代とそっくりなのに驚く。それもその筈、マドカはひとみが重三郎の息子と駆け落ちして生んだ実の孫なのだった。浅草界隈になじむうち、会社製品のお菓子がパチンコ屋に横流しされていることを発見したマドカは、今度こそ本腰をいれて会社経営の刷新にのりだした。彼女の理想は、良いお菓子をできるだけ沢山の子供たちにわたすことである。そのために悪徳幹部安田専務(多々良純)や三戸宣伝課長(永井達郎)、由美子の父親の貝谷経理部長(有島一郎)などへの監視を怠らなかった。しかし彼らもさるもの、マドカが新宣伝部員として入社させた敬吾の仕事を、計画ずくでまんまと失敗させ、マドカ社長の面目丸潰れとなった。彼らはさらに日本一乳菓に大きな損害をあたえ、競争相手のパシフィック製菓に乗っ取らせようとしたが、偶然、謀議の酒席に侍った一八の口からこの奸計がもれ、さらに由美子に熱心に反省をもとめられた貝谷が、一派のすべての旧悪を告白したこともあって、獅子身中の虫はいちはやく摘まみだされた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
美空ひばり
佐田啓二
月丘夢路
大坂志郎
- スタッフ -
監督:川島雄三
脚本:富田義朗
脚本:柳沢類寿
撮影:西川亨
音楽:万城目正

配給:松竹
Ⓒ1953松竹株式会社

ジャンル:現代劇