INTRODUCTION
上映時間・42分　京都作品
野村胡堂の原作を倉橋良介が第一回監督。脚本は森田龍男、撮影は荒井満次郎。主な出演者は十代目岩井半四郎、藤代鮎子、草間百合子、玉島愛造、西田智など。

STORY
鳥取藩士、池田誠之助（十代目岩井半四郎）は江戸屋敷の悪事検察と豪商山口屋の一人娘お雪との縁談を兼ねて江戸へ向かう途中、仲間の金蔵（桂小金治）が救った病気の娘お美彌（藤代鮎子）を道連れにした。同じ日、誠之助は、やくざと口論している入れ墨の女やらずのお京（草間百合子）を助けたが、同じ宿に泊り合せたお京の肌に昼間みた入れ墨が消えているのを発見した。実はお京こそ見知らぬ誠之助との縁談を嫌って女中のお町（内堀徳子）と共に家を飛び出したお雪で、入れ墨は道中の男除けに絵具で書いたものだった。そんな事を露知らぬ誠之助は、お美彌に誘われる侭、月見に出掛けたが、突然、黒覆面十数名に襲われた。素手の誠之助が苦戦の末、敵を追っ払った時お美彌の姿はなくなっていた。翌朝、「お美彌は寺に預かっている」との矢文を受けた誠之助の宿へ江戸屋敷にいるべき筈の黒部織部（田中敬介）が訪れた。江戸で悪事を働く黒部は情婦のお美彌を囮りに誠之助の暗殺を企んでいたのだった。一方、お美彌を奪回すべく寺へ駈けつけた誠之助は黒部一味の罠にかかって縛り上げられてしまったが、黒部がお雪にまで野心を持っている事を聞き怒り狂ったお美彌に救けられた。その為、お美彌は黒部の輩下に斬られ、お京が山口屋のお雪で既に黒部にさらわれた筈と、誠之助に告げ息絶えた…。

- キャスト -
十代目岩井半四郎
桂小金治
草間百合子
藤代鮎子
- スタッフ -
原作：野村胡堂
監督：倉橋良介
脚色：森田龍男
撮影：荒井満次郎
音楽：池田正義

配給：松竹
Ⓒ1954松竹株式会社

ジャンル：時代劇