女の園

公開日：1954年3月16日（火）

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作品情報

INTRODUCTION
上映時間・104分　大船作品
厳粛なる“女の園”で抑圧された日々を強いられる乙女たちの悲劇！封建的規律で知られる名門女子大を舞台に、学生の自由と学園の理想とが対立する悲劇をリアルに描いた問題作。

STORY
京都郊外にある正倫女子大学は、校母大友女史（東山千栄子）の奉じるいわゆる良妻賢母型女子育成を教育の理想とし、徹底した束縛主義で学生たちに臨んでいた。七つの寮に起居する学生たちは、補導監平戸喜平（金子信雄）、寮母五条真弓（高峰三枝子）などの厳しい干渉を受けていた。姫路の瀬戸物屋の娘である新入生の出石芳江（高峰秀子）は、三年程銀行勤めをした後に入学したせいか、消燈時間の禁を破ってまで勉強しなければ他の学生たちについて行くことが出来ず、その上、同郷の青年で東京の大学に学ぶ恋人下田参吉（田村高廣）との自由な文通も許されぬ寮生活に苦痛を感じていた。芳江と同室の新入生で敦賀から来ている滝岡富子（岸惠子）はテニスの選手だったが、テニス友達の大学生相良（田浦正巳）との交際が学校に知られて冬休み前停学処分を受けてしまった。赤い思想を持つと噂される奈良出身の上級生林野明子（久我美子）は、学校の有力な後援者の子女であるために、学校当局も特別扱いにしていた。冬休み中、芳江は厳格な父の眼をくぐって参吉とほんの束の間逢うことができた。が、休みが明け、富子の休み中の行動を五味（末永功）たちが糾弾したことから、明子を先頭に学生たちの自由を求める声は爆発した。かねて亡妻の面影を芳江に見出して、彼女に関心を抱いていた平戸は、学校側が騒ぎを起した学生たちを罰したとき、芳江だけに特に軽い処置をした。そしてこの罰の不均等は学生たちの団結を崩そうとする学校側の手だったのだった。