素浪人日和

公開日：1954年6月1日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・139分　京都作品
中部日本新聞、北海道新聞に連載された山手樹一郎の原作を、八住利雄が脚色し、大曾根辰夫、石本秀雄がそれぞれ監督、撮影を担当している。出演者は高田浩吉、近衛十四郎、浅茅しのぶ、三浦光子の他、田中道子など。

STORY
丹波宮津藩京極高直候の四十九日目の法要を営む江戸小石川普賢寺に高直侯の子でありながら、母が違ったばかりに三様の境遇に育った三兄弟が集まった。施主であるのに愛妾お浜（朝雲照代）の酌で酔いつぶれている当主京極高忠（永田光男）、高忠の兄でありながら妾腹である為に隠居させられた事を不満に思い京極八万石を狙う中津川要（近衛十四郎）、そして素浪人阿蘇猪太郎（高田浩吉）である。猪太郎は高直侯が腰元に生ませた子で、父の法要に証拠の短刀を持って名乗り出たが、お家大事の家老京極主馬（野沢英一）に退けられた。怒りに燃えて帰る猪太郎に主馬の娘お久（浅茅しのぶ）は、京極家のお家騒動と主馬の苦衷を語った。一方、要も斧定九郎（山路義人）に猪太郎を狙わせると共に、野馳けにかこつけ高忠を謀殺しようとし、先ず邪魔者の主馬を暗殺した。定九郎の子分金太（桂小金治）と親しくなり、その口聞きでお浜の姉、人入れ稼業のお節（三浦光子）の家にごろごろしていた猪太郎は、金太よりこれを聞いて、高忠の危急を救った。しかし要の魔手はいよいよ伸び、彼の意志に反したお浜を殺害し、又高忠を守る為に邸に上ったお久を誘拐し、先君の納骨帰参を機に一挙京極家乗っ取りを企てた…。