三羽烏奮戦す

公開日：1954年11月17日（水）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・92分　大船作品
ポスターコピーは「泣き笑いの入社戦術！恋と友情の正面衝突！」。中山隆三が光畑碩郎と共同で脚本を書き、穂積利昌が監督に当たり、西川亨が撮影。主な出演者は川喜多雄二、大木実、片山明彦、紙京子、草笛光子、三好栄子、七浦弘子など。

STORY
朝倉（川喜多雄二）と松本（大木実）と石川（片山明彦）の三人は、小学校から大学まで一緒の旧友だが、就職後は別々の道を歩んだ。松本と石川は東海ペイントに入社し朝倉は白水クリーニングに勤める事になった。朝倉は東海ペイントの試験に合格したのだが、母親（草香田鶴子）を抱えてアルバイトで卒業した石川が補欠になったのを知り、秘かに入社を譲ってやったのである。三人が食事に行くハウザー軒の娘美代子（紙京子）を松本と石川が競い合っているが、実は彼女は朝倉を慕っているので話がもつれて来た。朝倉はふとした事で知り合った東海ペイントの社長令嬢玲子（草笛光子）の誕生日のパーティに呼ばれた。松本、石川の二人は当夜の世話役だが、玲子が朝倉に惹かれているのを見てがっかりする。しかしもっと憤慨したのは貿易会社の青年社長植村（大宮敏）だった。彼は特殊塗料のパテントを東海ペイントに譲る契約をして女社長水野一枝（三好栄子）に取り入り、玲子との結婚を望んでいたのだ。朝倉の兄が故郷から幼友達の田中米子（七浦弘子）をつれて上京し、朝倉の嫁にどうかと言い出したので美代子はさかんに気を揉む。ところが松本が米子と意気投合して婚約してしまった。朝倉は白水クリーニング社長杉浦（柳家金語楼）から、素行の悪い息子徳之助（大坂志郎）のことを頼まれたが、徳之助は青木光江（御園裕子）に子供を孕ませて捨ててしまい、その上玲子との結婚を取りもってくれといわれ、怒って社長に辞表を出した。