喧嘩奴

公開日：1955年2月22日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・96分　京都作品
ポスターコピーは「お家乗取りの渦中に男一匹を張る忠僕銀平！」。小説倶楽部所載の原作を柳川真一と安田重夫が共同で脚色し、福田晴一が監督に、石本秀雄が撮影を担当。出演者は高田浩吉、近衛十四郎、角梨枝子、桂木洋子、小畑やすし、若杉英二ほか。

STORY
銀平（高田浩吉）は重病の母親の為に金を得ようとした苦肉の策を、城中見廻り松村玄蕃（戸上城太郎）の仲間鬼松（山路義人）等に笑われ喧嘩をしたが、通り合せた家老石川頼母（近衛十四郎）に仲裁された上、金を与えられた。銀平は喜んで帰ったが母親は既に死んでいた。そばやの娘お君（桂木洋子）は傷心の銀平を慰めた。銀平は恩を返そうと、石川家の仲間となった。乱暴者だが平常はおとなしい正直者の銀平は、頼母の妻千世や一子春之輔の気に入られ又頼母の供で城中へ出入りする様になった。城中では家老大槻刑部（須賀不二男）が当主吉忠（海江田譲二）の寵妃お貞の方（鮎川十糸子）と通じ、腹臣玄蕃と共にお貞の方の子勢之佐（目黒祐樹）を嫡子に立て様としていた。一方頼母と江戸家老玉井市正は行方不明の嫡子勝丸を立てていたが、大槻派の勢力が強かった。銀平は鬼松等に喧嘩を売られ、一度はこらえたがついに相手を叩きのめした。頼母に激しく叱責され、銀平は邸を飛び出したが頼母が春之輔（小畑やすし）を迎えによこしたので、二度と乱暴をしない事を誓った。大槻一派は頼母が預かっている家宝を鬼松等に盗み出させた。頼母はその罪で切腹を命ぜられ石川家は離散となった。鉄平はお君の家の傍にわび住まいし千世（角梨枝子）と春之輔（小畑やすし）の世話をした。消失した家宝が大槻一派の所にあると睨んだ銀平は主人の罪を晴らそうとしたが、大槻一派は春之輔が勝丸であることを探り出し暗殺を企てた・・・。