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【作品データベース】母性日記ぼせいにっき

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・103分 大船作品
ポスターコピーは「辛い浮世も吾が子ゆえ 忍んで生きる母恋し!」中山隆三のオリジナル・シナリオを、佐々木啓祐が監督し鶴見正二が撮影する。出演者は市川春代、菅佐原英一、小園蓉子、須賀不二夫、片山明彦、小畑やすし、設楽幸嗣、増田順二のほか、諸角啓二郎、三井弘次など。

STORY
運輸省事務官武田俊吉(増田順二)は、偶々軍用上陸用舟艇の入札をめぐって発生した疑獄事件のため、局長岡部昌平(近衛敏明)の頼みでひとり責を負い、意を決して飛び降り自殺を遂げた。残された妻きよ(市川春代)は、表面親切に面倒を見る岡部局長の下心を知るや、幼い子供達を抱えて家を出たが、頼って行った叔父も居ず、財布も失って暗い夜道で途方にくれた。しかし丁度通り合せた田村文子(森川まさみ)に救けられ、文子の世話で木更津の保育園に次男英二(設楽幸嗣)と長女節子(五十嵐洋子)を預け、俊一(小畑やすし)だけを手許にきよは生命保険の勧誘をして働いた。母と離れた生活の淋しさに、英二と節子は手を取合って東京へ向かったが、その途中寺島源吉(山路義人)に誘拐されて酷使された。寺島の育てた娘綾子(雪代敬子)はこの幼い二人の兄妹をかばってきよに居所を知らせるが、それを知って怒った寺島の投げた灰皿が因で火事となり、きよが駈けつけた時は濛々とした煙に包まれていた。歳月は流れ、長男俊一(諸角啓二郎)は造船技師に、長女節子(小園蓉子)は美しく成人して、髪に白いものを混えたきよと母子三人で楽しく暮していた。英二(菅佐原英一)は花売娘由美(中川弘子)をかばって奮った腕を元チャンピオンの小泉(三井弘次)に認められ、ボクサーとなった。ところが銀座のボス菊地(須賀不二男)の魔手が伸び、反抗した英二は腕を刺されてリングを去った。一方きよは節子が岡部昌平(近衛敏明)の息子剛(片山明彦)と仲が良いのを知って愕然とする。岡部は菊地を使って俊一の研究を狙い檻禁した。英二は母と共に俊一のもとに駈けつけたが、英二をかばったきよは菊地の兇弾に倒れた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
市川春代
菅佐原英一
片山明彦
雪代敬子
- スタッフ -
監督:佐々木啓祐
脚本:中山隆三
撮影:鶴見正二
音楽:奥村一

配給:松竹
Ⓒ1955松竹株式会社

ジャンル:現代劇