花嫁はどこにいる

公開日：1955年7月26日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・105分　大船作品
ラジオ東京連続ミュージカル・ドラマを、椎名利夫が監督と共同で脚色し、野村芳太郎が監督した明朗喜劇。主なる出演者は佐田啓二と有馬稲子、草笛光子、中村メイコ、関千恵子など。映画で佐田啓二と共演する花嫁候補役の女性を、「明星」愛読者より“明星ミス花嫁”として募集。雑誌とラジオの初めてのタイアップ企画として、各方面から注目された。

STORY
製薬会社に勤める八田圭介（佐田啓二）とその下宿先の娘枝川京子（中村メイコ）は、兄妹の様に親しいが、又大の喧嘩相手、ところが圭介君は或日スケート・パレスで知り合った美しい落合美沙子（草笛光子）にすっかり心をうばわれてしまった。しかるに月給二万八千円という美沙子は、職業を明さぬまま、東京を一週間離れるといって姿を消した。圭介君は森本部長（日守新一）から、自分の娘の真弓（有馬稲子）と交際してくれと頼まれるが、胸に浮ぶのは美沙子の面影ばかり。活発な真弓から、美沙子の職業はスチュアーデスだろうと云われ、始めてそうだったのかと驚く始末だった。日曜日の朝、香港の美沙子から手紙が届いた。するとすぐ後、真弓が父の森本部長が最近浮気をしているらしいから、内偵に行こうといって圭介君を連れ出した。内心圭介君に想いをよせていた京子の心はおだやかでない。ところが森本部長の馴染みの芸者夢奴（関千恵子）は、圭介君の幼な友達、又しても新しい女性が登場した。いよいよ、美沙子と再会出来る日、圭介君の希望は、その席へ夢奴が現れた為に空しく破れ、一方真弓は美沙子が自分の親友だったと知って、二人の仲をとりもつ為奔走した。たまたま圭介君が同輩古場（す末永功）と北海道へ出張するのを利用し、彼等を美沙子の飛行機に乗せたが、そこへも夢奴が偶然現れる始末。今や圭介君は悲しみのどん底に苦悩する身となった。しかし、真弓とさらに京子も加わっての尽力で、美沙子の誤解も氷解する日が来た。夢奴は不思議な縁で古場と結ばれ、すべてが好転すると思われた時、美沙子はアメリカへ留学することになり、圭介君のもとを去った。