INTRODUCTION
上映時間・97分　大船作品　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
鹿島孝二の地方各紙に連載の小説「おんな大学」より『愛情会議』の富田義朗が脚色、『あっぱれ腰抜け珍道中』の穂積利昌が監督、『愛の一家』の西川亨が撮影を担当する。主なる出演者は、藤乃高子、喜多雄二、関千恵子、片山明彦、七浦弘子など。

STORY
老舗竹細工品問屋の一人娘谷口泉（藤乃高子）は女子大出身のインテリだったが、昔気質の父政平（伴淳三郎）に就職を反対され母（春日千里）、祖母（高橋とよ）のとめるのも聞かず、学生時代からの親友悦子（七浦弘子）のアパートに身を寄せた。悦子は横暴な父（新島勉）から虐待を受ける母（川上君栄）の姿を見兼ね、京都から単身上京、英文速記で自活している勝気な女性だった。泉は貿易会社の女セールスマンとして男性達の中でバイヤー相手に契約獲得に奔走した。こうした彼女を専務の甥黒部賢吉（明石潮）は何くれと親切に面倒をみるのだったが、泉は競争者の青野隼人（川喜多雄二）に心ひかれるのだった。彼はぶっきら棒だが仕事熱心で、泉とは再三喧嘩をしながら蔭では温い眼を向けていた。泉が次第に敏腕を振うようになった頃、父の仕事はデフレのため思わしくなくなり、彼女は家運を挽回しようと賢吉（野村浩三）に竹細工品の海外輸出の相談を持ちかけたが、彼は頼りにならず、関西出張中の隼人を訪ねることにした。しかし訪ねた宿には、彼女の学校友達でファッションモデルの松原銀子（関千恵子）が来て居り、その出鱈目な放言に隼人には会わずにひきさがらなければならなかった。そして父の急死で京都に帰っている悦子を訪ねると、彼女もまた女らしい気持ちをとり戻し、結婚の意志さえほのめかすので、淋しくなり東京に帰ろうとした。そこへ偶然知人の青年貿易商本田（佐竹明夫）が現われ、泉は輸出の件を懇願した。本田を父に紹介し製品の出荷も終えた彼女等は、久し振りに祝宴をあげている矢先警察から偽紳士である本田のサギがあばかれ政平たちは驚倒した…。

- キャスト -
藤乃高子
川喜多雄二
関千恵子
七浦弘子
伴淳三郎
- スタッフ -
原作：鹿島孝二
監督：穂積利昌
脚色：富田義朗
撮影：西川亨
音楽：万城目正

配給：松竹
Ⓒ1955松竹株式会社

ジャンル：現代劇