太陽は日々に新たなり

公開日：1955年10月23日（日）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・111分　大船作品
悪条件を克服して輸出契約を果たす玩具製作業者の一家とこれを援ける貿易会社の青年社員をめぐるメロドラマ。柳井隆雄が脚本を書き、野村芳太郎が監督した。主なる出演者は淡島千景、佐田啓二、田村高廣、岸惠子、有馬稲子、大木実、藤乃高子など。中村八朗の小説はこのシナリオの小説化。松竹映画35周年記念映画。

STORY
夫の藤川（大木実）に愛人があると知って、実家の外山家に帰った明子（岸惠子）は、不振の玩具工場のため奔走することになった。兄信一（片山明彦）の親友で、明子に好意を持つ新村（佐田啓二）の斡旋により、信一の考案になる玩具が外国商社との間に大量の契約が成立し、明子の努力もようやく報いられる日が訪れたかに見えたが、藤川は明子への恨みから、もと外山の工場で働いていた田島（日守新一）を使い、模造品のダンピングを始めたので、外山家は再び苦境に陥った。それは新村の従妹汐子（有馬稲子）の融資で救われたものの、汐子は代償に新村を要求するのだった。しかし新村の明子への深い愛情を知るや彼女はいさぎよく身を引いた。田島には春子（藤乃高子）、ひとみ（野添ひとみ）の二女があり、春子と信一は相愛の仲だが、田島が外山の工場で過失を犯してからは会う機会がなかった。やがて信一は春子を探しあて、変わらぬ愛を誓った。田島は信一の話から、知らずにやったとはいえ外山家を苦しめていたことを悔い、ある夜藤川の工場に火を放った。すべてを失った藤川は山のホテルで、自らの過ちを悔いながら自殺した。彼の死が姉によってもたらされたとき、明子は心の動揺を隠せなかった。哀れな藤川への愛が蘇ったのであった。それを知った新村は、彼女への愛を諦めようと決心した・・・。