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【作品データベース】野菊の如き君なりき のぎくのごとききみなりき

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・92分
信州の美しい自然を背景に綴られる、少年少女のはかない恋のゆくへ。「道理でどうやら民さんは野菊のような人だ…」伊藤佐千夫のの名作「野菊の墓」を映画化した第ヒット作。

STORY
河の流れに秋のけしきが色濃い。渡し舟の客、斎藤政夫翁(笠智衆)は老船頭(松本克平)に、遠く過ぎ去った想い出を語った。この渡し場に程近い村の旧家の次男として政夫(田中晋二)は育った。十五歳の秋のこと、母が病弱のため、近くの町家の娘で母の姪に当たる民子(有田紀子)が政夫の家に手伝いにきていた。政夫は二つ年上の民子とは幼い頃から仲がよかった。それが兄嫁のさだ(山本和子)や作女お増(小林トシ子)の口の端にのって、本人同志もいつか幼いながら恋といったものを意識するようになって行った。祭を明日に控えた日、母の言い付けで山の畑に綿を採りに出かけ二人は、このとき初めて相手の心に恋を感じ合ったが、同時にそれ以来、仲を裂かれなければならなかった。母の言葉で追われるように中学校の寮に入れられた政夫が、冬の休みに帰省すると、渡し場に迎えてくれるはずの民子の姿はなかった。お増の口から、民子がさだの中傷で実家へ追い帰されたと聞かされ、政夫は早々に学校へ帰った。二人の仲を心配した母や民子の両親のすすめで、民子は政夫への心をおさえて他家へ嫁いだ。ただ祖母だけが民子を不憫に思った。やがて授業中に電報で呼び戻された政夫は、民子の死を知った。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
田中晋二
有田紀子
杉村春子
田中高広
笠智衆
松本克平
- スタッフ -
原作:伊藤左千夫
監督:木下惠介
脚色:木下惠介
撮影:楠田浩之
音楽:木下忠司

配給:松竹
©1955松竹株式会社

ジャンル:現代劇