映画・アニメの世界

【作品データベース】愛情の波紋あいじょうのはもん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・55分 大船作品
原作は北条誠の新派上演戯曲“茶の間の時計”で、ラジオ東京連続放送劇にもなっている。長女の結婚をめぐる父や弟妹の家族愛の物語。原作から中村定郎が脚色し、尾崎甫が監督、小杉正男が撮影を担当した。主な出演者は三津田健、片山明彦、清川新吾、藤乃高子、中川姿子など。

STORY
山の辺家の長女千鶴子(藤乃高子)は父健介(三津田健)が停年で退職したあと、洋裁教室の看板をかけて、女手一つで父や弟良一(清川新吾)、妹加奈子(中川姿子)を養っている。千鶴子には奥沢新太郎(木田勝二)との結婚話があるが、幼い時に母を亡くした彼女は今では一家の柱ともなっているので、健介が職をみつける迄は結婚できない状態にあった。健介は知人を頼って仕事を探し、昔の部下西住次郎(片山明彦)の世話でデパートの宣伝部で働くことになった。健介の妹篠崎みよ(高橋とよ)は千鶴子の嫁いだあと一家の主婦が必要と、健介に再婚をすすめたが健介の心には十五年前、病妻や子供の面倒をみてくれたことから愛し合うようになり、その後、子供の将来のために別れた看護婦滝井ゆき(井川邦子)の面影が今もなお残っていた。一方ゆきも今もって健介を愛していたが、美容院を開いているのを利用して健介の仕事を探し、西住に紹介したのだった。そんなとき千鶴子の縁談は健介に二号がいるという噂で破談となり、健介は一人悩んだ。千鶴子も新太郎に真相を聞いて驚き、健介を難詰したが、彼が今もゆきを真剣に愛していることを知り、二人の幸福のためには、自分さえ新太郎をあきらめればと決心した。ゆきは自責の念に駆られ、新太郎の母史子(長岡輝子)を訪れて涙と共に健介との関係が潔白であることを説いた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
三津田健
藤乃高子
清川新吾
片山明彦
中川姿子
井川邦子
- スタッフ -
原作:北条誠
監督:尾崎甫
脚色:中村定郎
撮影:小杉正雄
音楽:奥村一

配給:松竹
Ⓒ1956松竹株式会社

ジャンル:現代劇