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【作品データベース】朱と緑・前篇朱の巻、後篇緑の巻しゅとみどり・ぜんぺんしゅのまき、こうへんみどりのまき

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・132分 大船作品
愛情の喜びと哀しみを複雑な現代の中に描いたメロドラマ。片岡鉄兵の原作から椎名利夫が脚色、中村登監督が再映画化した。生方敏夫が撮影を担当。主な出演者は高橋貞二、有馬稲子、岸惠子、大木実、山村聡、その他丹阿弥谷津子、玉月優子、加東大介など。

STORY
日本レーヨン社長松沢元彦(山村聡)令嬢千晶(岸惠子)の寝室に怪漢瀬川清三(大木実)が侵入。目的が強盗か痴情かに世間は好奇の眼を注ぐが、警察の訊問にも彼は金欲しさからと言い張るだけ。松沢は娘に傷がつくのを恐れ、自分が世話する増山豊子(丹阿弥谷津子)の経営する婦人雑誌に千晶の弁明手記を載せようと計るが、千晶は拒む。彼女に立ち直る希望を与えたのは社用で上京、豊子の家に寄宿する戸山芳夫(高橋貞二)だった。周囲の噂に千晶はたまり兼ね、自分名義の大金を持ち家出、大阪へ戸山の後を追う。豊子も急ぎ西下。大阪で再会した千晶と戸山は結婚を誓うが、それを悲しむのは戸山の下宿の娘舟瀬雪枝(有馬稲子)。彼女は失意をまぎらすため、いつしか競馬に熱中する。一方、豊子は雪枝の母民子(望月優子)と計り、上流の子女を集めての大ファッション・ショウ開催の手筈を整え、他方千晶を騙し財産横領を計る。だがこの横領計画は松沢のため破れ、一度手にした大金も奪い返される。同じ日、政治ゴロ橋本(加東大介)と競馬場へ出掛けた雪枝は偶然松沢に逢う。彼は清純な雪枝に興味を抱き誘うが、娘千晶を思い出し、一指も触れず夜を明かした。翌朝、雪枝は千晶を訪ね戸山のことを頼むと悄然と街へ消える。その後姿を見る千晶は戸山を雪枝に返そうと決心、内緒で東京へ帰ってしまう。だが同じ頃、雪枝は自ら命を絶ち、半狂乱となった民子に豊子のショウは中止。千晶は進んで瀬川のため証人となり、かつて彼に衝動的に身を許したことを告白。瀬川侵入の目的が彼女に復縁を迫るためだったと立証する。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
岸惠子
高橋貞二
有馬稲子
大木実
山村聡
- スタッフ -
原作:片岡鉄兵
監督:中村登
脚色:椎名利夫
撮影:生方敏夫
音楽:武満徹

配給:松竹
Ⓒ1956松竹株式会社

ジャンル:現代劇