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【作品データベース】泣き笑い五十両なきわらいごじゅうりょう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・67分 京都作品
金力と権力の非情な世間に立ち向い、涙と笑い、恩愛と愛情の綾なす市井の人々の物語。三遊亭円朝口演“人情噺文七元結”より富田義朗がシナリオを執筆、倉橋良介が監督、服部幹夫が撮影を担当した。主な出演者はアチャコ、七代目大谷友右衛門、紫千代、雪代敬子、他に沢村貞子、高山裕子、山路義人など。

STORY
お人好しで見栄っぱりの魚屋長兵衛(花菱アチヤコ)は、酒と博奕が大好きで借金がかさみ、年の瀬が越せない始末。娘お春(雪代敬子)は料亭叶家の女将お駒(高山裕子)を訪ね、芸者になる代わり五十両融通を頼む。長兵衛は、娘の健気な心根や、五十両を三月間、加えてお客に指一本ふれさせぬというお駒に感激。だが帰途、借金の証文をタテに難題をふきかけられている浪人辺見七郎太(四代目中村雀右衛門)と妹雪江(紫千代)を見兼ね、五十両の金を投げ出す。虎の子を失くした長兵衛は女房お兼(沢村貞子)と夜逃げ、人夫になって働きだした。一方、七郎太は小間物屋の手代となり名も文七、父の仇片倉伝十郎(田中敬介)を尋ねる中、叶家で働くお春(雪代敬子)に惹かれ、彼女に執心の悪旗本榊山軍之進(山路義人)邸に伝十郎がかくまわれていると知る。その頃、長兵衛は稼ぎ貯めた金で魚屋を開業、盤台を肩に歩く中、文七にめぐり遇う。文七は長兵衛がお春の父親であること、五十両の無心で難儀していることを知り、身の素姓を明かして詫びる。お春も恋しい文七の素姓を知り軍之進の邸に手引、ここに文七兄妹は目出たく本懐を遂げた。五十両の金は七郎太から返済、お駒は借金を棒引きにし、改めてお春を七郎太の妻にと申し出る。数日後、新しい魚屋を開店した長兵衛夫婦の前には、帰参の叶った七郎太と雪江に伴われたお春の新妻姿が見られた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
七代目大谷友右衛門
花菱アチヤコ
沢村貞子
雪代敬子
紫千代
- スタッフ -
監督:倉橋良介
脚本:富田義朗
撮影:服部幹夫
音楽:池田正義

配給:松竹
Ⓒ1956松竹株式会社

ジャンル:時代劇