恐妻一代

公開日：1956年10月9日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・90分　大船作品
恐妻＝愛妻、恐妻こそ家庭円満のもとという家族主義がテーマ。ニッポン放送連続放送劇並びに、雑誌“主婦と生活”連載の北条誠の原作より、津路嘉郎が脚色、萩山輝男が監督、坂本松雄が撮影を担当する。主な出演者はアチャコ、日守新一、藤乃高子、高橋豊子、沢村貞子、菅佐原英一、船山裕二、中川弘子、他に草間百合子など。

STORY
女性強壮剤の効能で発売元である日の出製薬社長（花菱アチヤコ）はカメコ夫人（高橋とよ）の尻に敷かれ通し。世の恐妻族からも投書がワンサと来る。社長は小唄師匠文香（草間百合子）の許へ、夫人の監視をくぐって苦心の四畳半通い。同じく恐妻族の万年課長、山岸健介（日守新一）は、新入りの九州男児川本雄二（菅佐原英一）を同郷の誼みで下宿させようとしたが定子夫人（沢村貞子）の反対でオジャン。ところが健介の父六之丞（明石潮）が突然上京、永住するつもりらしい。驚いた定子夫人は川本とチャッカリ屋のタイピスト石川蘭子（関千恵子）を同居の新婚世帯に仕立て、六之丞の押込みを防いだが、これが誤解されたまま情報屋の社長秘書細川女史（水木涼子）に宣伝され、社長夫妻の媒酌とまでに話は進む。事は重大と慌てる川本を追い廻す蘭子。一方、健介の長男、新米サラリーマン健太郎（船山裕二）はスマートボール屋の看板娘茂子（中川弘子）との恋を定子夫人に認められず家出、妹千加子（藤乃高子）も縁談を強いられ、友人文江（萩千代子）の許に身を寄せるが彼女の意中の人こそ川本雄二だった。その頃、会社の“健康美コンクール”に川本が入選。だが社長と文香同席の光景がテレビ放送され、逆上したカメコ夫人は会場へ躍り込む。騒動寸前、健介の機転で事なきを得た。健介は部長昇進を約束されるが、カメコ夫人と定子夫人の内偵で文香の件がバレ、クビの宣告。社員に向かい自らの苦衷を訴える。