おもかげは遙かなり

公開日：1957年6月25日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・99分　大船作品
富田義朗のオリジナルシナリオを、穂積利昌が監督。撮影は西川亨。主演は岡田茉莉子、川喜多雄二、菅佐原英一、七浦弘子。ほかに草間百合子、十朱久雄、北竜二、槙芙佐子など。

STORY
画家津山勝也（川喜多雄二）は、妹孝子（七浦弘子）の友人磯村美津子（岡田茉莉子）と相思の仲であった。ところが、勝也と孝子の面倒をみている伯父、商事会社社長の津山健三（北竜二）は、娘のナホミ（福田公子）と勝也の結婚を望んでいた。一方、美津子も寄宿先の叔父大井正彦（二代目市川小太夫）から、義理にからまれてある縁談を強制されていた。勝也と美津子は、強く愛し合いながらも、この相剋に悩んでいた。しかし、悩みがあるのはこの二人だけではない。勝也の親友で、ダム工事の技師をしている木本（菅佐原英一）も、秘かに美津子を慕っていた。孝子は、この木本を愛しているのだが彼の心が美津子に寄せられているのを知り、心に傷手を受けた。そんな或る日、美津子の亡父の墓参の帰途、勝也と美津子は激しい雨に、田舎宿で一夜を明かした。その夜将来を固く契った二人は、やがて生木を割かれるように離されてしまった。勝也が叔父の命令で渡仏しなければならなくなったのである。残された美津子は孤独な日々を送っていたが、そんな彼女を慰めるのは、今は孝子と結婚した木本であった。ところがある日美津子は叔父の家から突然姿を消してしまった。