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【作品データベース】お富と切られ与三郎おとみときられよさぶろう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・97分 京都作品
鈴木兵吾の脚本により酒井辰雄が監督、倉持友一が撮影した時代劇。主演は高田浩吉に瑳峨三智子、名和宏、雪代敬子。ほかに紙京子、河津清三郎、柳永二郎、桂小金治など。色彩はイーストマン松竹カラー。

STORY
師走の一夜、江戸の火の番小屋の老人がしみじみ語る身の上話。ベッ甲問屋の倅与三郎(高田浩吉)は弟の喧嘩の仲裁に入ったため、かえって難がかかり、木更津の叔父の許へ一時身を預けた。旅立ち前、許婚のお鶴(雪代敬子)に会えるよう弟の与五郎(名和宏)がはからったが、与三郎は伊豆屋の跡目を弟に譲る決心で、彼とお鶴が結ばれることを願った。木更津で手伝に精出していた彼は、ふとお富(瑳峨三智子)を知りそめた。以前深川で左褄をとっていた彼女は、今は土地の親分赤間(柳永二郎)の妾にされている。そのため、与三郎は赤間から滅多斬にされ海へ投げこまれた。そしてお富も後を追った。それから二年。江戸では彼の死を悲しむお鶴をいたわってきた与五郎の胸に、いつしか慕情が芽生えていたが、与三郎は生きていた。しかも、江戸で“切られ与三”と異名をとり、蝙蝠安(河津清三郎)を連れて押借り、ゆすりを働いていた。ある日とある妾宅に押入った彼は、はからずも死んだと思ったお富にめぐり会った。二人暮らしの幸せな日々も束の間、与三郎は土蔵破りをして捕えられた。また一年。佐渡で苦役についている彼のところへ、蝙蝠安が送られてきた。お富の真心や赤間が伊豆屋(明石潮)に因縁をつけていることを聞き与三郎は嵐の夜、安と共に島を逃れた。伊豆屋に現れた彼は、驚喜する与五郎とお鶴に心にもない因縁をつけ、二人の幸せを祈って飛びだした。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
高田浩吉
瑳峨三智子
名和宏
雪代敬子
- スタッフ -
監督:酒井辰雄
脚本:鈴木兵吾
撮影:倉持友一
音楽:斎藤一郎

配給:松竹
Ⓒ1957松竹株式会社

ジャンル:時代劇