映画・アニメの世界

【作品データベース】月給13,000円 げっきゅういちまんさんぜんえん

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・99分
野村芳太郎が新人山田洋次と共同で脚本を書き、自ら監督したサラリーマン映画。出演は南原伸二、田村高廣、渡辺文雄、杉田弘子、石浜朗他。東京のゴム会社を舞台に、九州から転勤して来た熱血サラリーマン陸奥吾朗(南原伸二=後の宏治)が巻き起こす騒動を中心に、サラリーマンの悲哀をコミカルに描いた喜劇。登場人物の名前がすべて海産物に由来しており(「サザエさん」と同じ趣向)、主人公がムツゴロウ、田村高廣扮する人事課員は浅利、ヒロインは帆立なぎさ、独身寮の小母さんは海老名いそ、等。

STORY
太洋ゴムの人事課に、陸奥吾朗(南原宏治)は九州支社から転勤してきた。課員は、万年課長の亀野(宮口精二)、立身出世主義の鮎川(渡辺文雄)、酒好きの好人物鱸(三井弘次)、のんきな竜野(福岡正剛)など。吾朗の住むことになった独身寮には、エレベーターガール・のり子(朝丘雪路)と恋仲で永すぎた春を続ける経理課員貝塚(内田良平)、寮の小母さんのお気に入りで娘の婿にと見こまれた厚生課員鱒見(小坂一也)などがいた。みんなそれぞれ違った人間だが、懸命に一月働いてわずか一万三千円の安月給であることは共通していた。会社の代表的美人は、ミス太洋ゴムの帆立なぎさ(杉田弘子)とイカレ娘の田西マキ(関千恵子)だった。なぎさは、吾朗の同僚浅利(田村高廣)と恋仲だが、気の弱い浅利の日和見主義的社員振りをあきたらなく思っていた。吾朗がフンドシを買いになぎさの父の洋品店に行ったので、二人は親しくなった。鮎川が盛んにゴマをする鮫島総務部長(十朱久雄)と蛭田経理課長(西村晃)とは、香港への生ゴムの密輸を企てていた。吾朗は、蛭田に追い廻されるなぎさを救い、鮎川と絶交してしまった。なぎさの母の病気で、一万円の金の借用を申し込まれた浅利は、何故かはっきり答えない。蛭田が用立てを申し出、代償になぎさの肉体を求めようとしたが、吾朗が郷里への送金の分を用立て、二人は益益親しくなった。入社試験の係になった吾朗は、社長紹介の大事な取引先の息子のカンニングを摘発した。社長の鶴の一声で、カンニング生は特別入社し、代わりに成績優秀な浅利の弟高彦(石浜朗)が落とされてしまった…。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
南原伸二
田村高廣
石浜朗
杉田弘子
三井弘次
- スタッフ -
監督:野村芳太郎
脚本:野村芳太郎
脚本:山田洋次
撮影:井上晴二
音楽:木下忠司

配給:松竹
©1958松竹株式会社

ジャンル:現代劇