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【作品データベース】ボロ家の春秋ぼろやのしゅんじゅう

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・93分 大船作品
梅崎春生の直木賞受賞作「渡る世間は鬼ばかり ボロ家の春秋」を中心に、同氏の数篇の短篇から椎名利夫が脚色、中村登が監督、長岡博之が撮影した風刺喜劇。出演は佐田啓二、小山明子、有馬稲子、ほかに三井弘次、多々良純、三好栄子、瞳麗子、桂小金治などが出演している。色彩はイーストマン松竹カラー。

STORY
五味司郎太(佐田啓二)は、都電の中でスリから男を救った。赤穂浪士の一人不破数右衛門の末孫不破数馬(多々良純)と名のるその男はその晩お礼に五味を自分の邸宅に泊めた。それが縁となって、彼はこの邸の一間を権利四万で借りることになった。ヴァイオリン弾きの彼は、この大金を高校事務員の恋人浪子(有馬稲子)から、ヴァイオリンをカタにトイチの約束で借りた。赤穂で県会に立候補すると称して、不破が姿をくらました後、この家を買う約束をして不破に手付けを打ったという野呂(三井弘次)なる人物が引っ越して来た。彼は浪子の学校の教師で、彼女に想いをよせている男である。野呂と五味が借家権、居住権でいざこざを起している折、今度は陳根頑(増田喜頓)と称する中国人がやって来た。善後策の相談ということで、野呂、五味、浪子は陳の経営する文福飯店に招かれた。へべれけに酔った浪子にせかれて、二人は陳の持ち出した書類に捺印してしまった。この書類、貸金のカタに陳が邸を差し押えるというものだった。そこへまたサカエ(小山明子)という女が引っ越して来た。彼女は野呂の学校の校長の二号だったが、お払い箱になり、先住者立退きを条件に不破からこの家を買ったという。そんな時、不破の消息が分かった。サカエのお色気戦術に乗せられた五味と、それを怒って反動的に親しくなった野呂に頼まれた浪子の二人は、赤穂へ駈けつけた。

キャスト・スタッフ

- キャスト -
佐田啓二
有馬稲子
小山明子
日守新一
三井弘次
- スタッフ -
原作:梅崎春生
監督:中村登
脚色:椎名利夫
撮影:長岡博之
音楽:黛敏郎

配給:松竹
Ⓒ1958松竹株式会社

ジャンル:現代劇