天保水滸伝

公開日：1958年5月13日（火）

作品情報

INTRODUCTION
上映時間・102分　京都作品
渡辺邦男・鈴木兵吾・本山大生の共同シナリオを渡辺邦男が監督、渡辺孝が撮影した娯楽時代劇。出演は高田浩吉、瑳峨三智子、木暮実千代、鶴田浩二、高千穂ひづるなど。

STORY
天保の頃。大利根を挟んで、飯岡助五郎（近衛十四郎）一家と笹川繁蔵（高田浩吉）一家が対立していた。助五郎は十手をあずかり、関八州取締出役関畝四郎（小堀明男）と結び、人々をいじめていた。繁蔵一党は新興勢力であり、人々から慕われていた。繁蔵のもとに、例の平手造酒（鶴田浩二）が身を寄せていた。酒びたりの彼のところへ、江戸から千葉周作の姪莵弥（高千穂ひづる）が慕ってきた。潮来の芸者八千草（福田公子）は笹川の身内小南の庄介（小笠原省吾）と恋仲だが、関畝四郎が目をつけた。助五郎の子分に襲われた八千草を、造酒が助けた。笹川の身内若虎の新三（名和宏）は、恋人おしの（山鳩くるみ）からやくざを辞めるよう迫られていたが、たまたま助五郎の子分と喧嘩をした。助五郎方から新三を渡せと言ってきたが、繁蔵は断った。彼は新三の身のために、彼との縁をきり、旅に出ると言った。それをさか恨みした新三は、飯岡方へ寝返った。繁蔵は鹿島神社の修復を思い立ち、花会を開いた。諸国のやくざの親分どもが集った。助五郎も招かれたが、彼はわざと不参し、代わりに州崎の政吉（北上弥太朗）を行かした。政吉はその妻お直（瑳峨三智子）との結婚の仲人を、繁蔵にやってもらったことがある。彼は助五郎一党の中で次第に孤立していく。助五郎から渡された祝儀の金は五両しかなかった。政吉が自腹を切って足しても十両そこそこにしかならぬ。繁蔵はそれを花会の席で、合計七十五両と披露し、彼に片身のせまい思いをさせなかった。江戸の帰途、繁蔵は新三に襲われてしまう…。